経済産業省がまとめた「大学発ベンチャー実態等調査」によると、2021年10月時点での大学発ベンチャー数は3306社で、2020年度に確認された2905社から401社増加し、過去最高の伸びを記録した。大学別では引き続き東京大学が最も多いものの、京都、筑波、慶應義塾などの伸びも目立ち、多くの大学がベンチャー創出に力を入れていることがうかがえる。
また大学発ベンチャー企業374件から回答のあった株式公開(IPO)と合併・買収(M&A)状況によると、IPOしている大学発ベンチャー企業は64社で、時価総額の合計は1兆7000億円となった。新規上場は2013年の13社がピークで、年々減少している。これに対し、M&Aによる解散は、2016年度以降で22社把握した。
調査はまず大学・高専など939件を対象に「設立状況調査」を実施。759件から回答があり、設立状況調査によって把握された大学発ベンチャーのうち、連絡先が把握できた企業3048件を対象に「実態等調査」を行い、374件から回答を得た。