経済産業省と公正取引委員会がスタートアップと連携事業者とのあるべき契約の姿や考え方を示した「スタートアップとの事業連携に関する指針」を公表しています。スタートアップが大企業から一方的に契約上の取決めを求められたりしないよう問題事例と改善の方向を示しています。スタートアップはもちろん、弁護士や会計士など支援関係者にも役立ちそうです。
指針は39ページにわたり、秘密保持、技術検証、共同研究、ライセンスなど各契約の概要や留意すべき点を項目ごとに例示。さらに顧客情報の提供、報酬の減額・支払遅延、損害賠償責任など契約全体に関係する問題の対処法も紹介しています。
指針公表は「大企業と共同研究すると特許権を独占される」「周辺特許を大企業に囲い込まれたりする」などというスタートアップからの指摘が相次いでいることが背景。経産省と公取委は共同で指針を策定し、2020年12月に原案を公表。各方面から寄せられた21件の意見を反映し、最終指針を決定しました。