東京商工リサーチによると、2022年はオタフクソース・小学館など全国で1334社が創業100周年を迎えます。創業100年以上の老舗企業は4万社を超えます。第一次世界大戦終結間もない時期に誕生し、関東大震災、第二次世界大戦など混乱と激動の時代を生き抜いてきた企業という事になります。
おもな100周年企業(1922年:大正11年創業)
世界的に見ても、創業100年を超える老舗企業がトップクラスに多い日本ですが、東京商工リサーチよると、そんな日本で、2022年に100周年を迎える企業は1334社。売り上げ上位企業は次の通りです。
※()内は本社所在地。
- 旭化成(東京都)
- 東邦瓦斯(愛知県)
- 東急(東京都)
- フジパン(愛知県)
- 富士フイルム和光純薬(大阪府)
- ヤマナカ(愛知県)
- 小学館(東京都)
- 大紀アルミニウム工業所(大阪府)
- 岩田地崎建設(北海道)
- 川田工業(東京都)
- 浅井産業(東京都)
- ヨコオ(東京都)
- マツダロジスティクス(広島県)
- 太陽工業(大阪府)
- 常翔学園(大阪府)
- 大阪厚生信用金庫(大阪府)
- 岡畑産業(大阪府)
- オクジュー(大阪府)
- 宮坂建設工業(北海道)
- 淺川組(和歌山県)
- オタフクソース(広島県)
- 中川商事(茨城県)
- 伊藤工務店(愛知県)
- 巣鴨信用金庫(東京都)
- 五十嵐冷藏(東京都)
- タツミ産業(東京都)
- 東海溶材(静岡県)
- トーハツ(東京都板橋区)
1922年は、第一次世界大戦後の不況が続いていたころで、1923年には関東大震災も起きていました。1922年に創業した企業は1921年と比べると、3分の1程度となっています。
その他、主な周年記念企業は、以下の通りです。
<10周年(2012年:平成24年創業)>
ロンドン五輪のメダルラッシュに加え、自立式電波塔では世界一の高さ(634m)としてギネス世界記録に認定された東京スカイツリーが開業するなど、数々の「金字塔」が打ち立てられた2012年。この年に創業した企業は、ニュースアプリ「Smart News」の開発・運営を手掛けるスマートニュース(東京都渋谷区)などがあります。
<30周年(1992年:平成4年創業)>
バブル経済が崩壊し、その後長く続いた平成不況の入り口に当たる1992年。暗い話題も多かった一方で、山形新幹線の開業や東海道新幹線「のぞみ」の運行開始、初のMDプレーヤー販売など、新たなインフラや多くの新技術が芽生えた1年でもありました。この年に事業を開始したのは、引っ越し業者として知名度の高いハート引越センター(東京都葛飾区)などがあります。
<50周年(1972年:昭和47年創業)>
1972年には、米国統治下にあった沖縄の返還・日本復帰と、日中国交正常化という戦後外交の二大懸案が決着。日本外交が新しい時代に一歩を踏み出した記念すべき年となりました。この年に生まれた企業は、大手スポーツ用品店「スポーツデポ」などを運営するアルペン(愛知県名古屋市)などが名を連ねます。
200・300・400周年企業は?
ちなみに1822年創業の200周年企業は、料亭の大観楼(宮城県)、九谷焼窯元の鏑木(石川県)など8社。1722年創業300周年は、竹材販売の勢山竹材店(大阪府)、数珠の亀井珠数店(京都府)の2社。1622年創業400周年は、医薬品製造販売の樋屋製薬(大阪府)の1社がそれぞれ確認されました。