政府の「中小企業対策費」が過去最大規模になる見通しだ。2021年12月24日に閣議決定した22年度当初予算案に盛り込まれた中小企業関係予算は1118億円。1月17日にも召集される通常国会に提出し、3月末までの成立をめざす。政府はこの当初予算に21年度補正予算の3兆3593億円を合わせ、「16カ月予算」として切れ目ない支援を行う。
22年度中小企業対策は、コロナ禍で厳しい状況にある事業者の生活・暮らし支援が最重点課題。ほかに事業再構築・承継・再生を目指す事業者の後押し、生産性向上による成長促進、取引環境の改善を始めとする事業環境整備などがポイントになる。
具体的には21年11月~22年3月のいずれかの月の売り上げが、前年か2年前の同じ月より30%以上減った中堅・中小・小規模事業者、フリーランス、個人事業者に対し、最大250万円を支給する「事業復活支援金」や、新規事業分野への進出等の新分野展開、業態転換、事業再編などに取り組む中小企業を支援する「事業再構築補助金」などが盛り込まれている。