全国商工会連合会がまとめた12月末時点の「小規模企業景気動向調査」によると、産業全体の業況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)はマイナス27.7で、前月に比べて3.1ポイント改善した。年末イベント需要の増加から、特に売上額DIは前月のマイナス0.7からプラス2.5となり、直近1年で最も高い数値となった。
業種別の業況DIは、製造業がマイナス31.9で、前月比3.2ポイント改善した。売上額DIはプラス2.6で、2期連続でプラスに推移した。建設業はマイナス27.9で、同2.9ポイント改善した。売上額DIはプラス7.1と2期連続プラス水準であり、除雪関連事業の増加や宿泊施設の改修が後押しした。
小売業はマイナス36.1で、同8.1ポイント改善した。衣料品や食料品、耐久消費財関連ともに需要増がDIを押し上げた。サービス業はマイナス14.7で、同1.3ポイント悪化した。売上額DIは3期連続でプラス水準と好調傾向が続いている一方、全業種を通じてコスト高騰から採算 DI が悪化している。
調査は全国約300商工会の経営指導員が対象。11月末時点の景況感を調査票に選択記入した。