経済産業省は、財務省・金融庁と連携のうえ、中小企業の持続的成長を支援する「挑戦する中小企業応援パッケージ」を策定した。新型コロナウイルス関連の資金繰り支援の期間を一部延長するほか、挑戦意欲がある中小企業の経営改善や再生支援を加速させるため、関係機関により支援強化会議を設置し、きめ細かくフォローする。
新型コロナ関連の資金繰り支援では、経済環境の変化を踏まえセーフティネット保証4号の新規融資のみでの利用を今年9月末で終了し、借り換え目的での利用を当面12月末まで継続する。
また、日本政策金融公庫による資金繰り支援については、コロナ資本性劣後ローンの貸付限度額を現行の10億円から15億円に引き上げたうえ、来年3月末まで申し込み期限を延長する。スーパー低利・無担保融資は、金利引き下げ幅を縮小し、同様に来年3月末まで申し込み期限を延長する。物価高騰対策のセーフティネット貸付の金利引き下げ措置についても来年3月末まで申し込み期限を延長する。
一方、挑戦意欲がある中小企業の経営改善や再生支援を加速するため、「挑戦する中小企業の経営改善・再生支援強化会議」(仮称)を設置。官民金融機関による取組状況などをきめ細かくフォローする。
信用保証協会と民間金融機関との連携による経営改善支援を強化するため、「早期経営改善計画策定支援事業」などについて、民間金融機関にも一定の条件で利用を認めるなどの措置を講ずる。さらに、商工中金による危機対応融資先への支援を強化するほか、中小企業活性化協議会の体制を強化するなど再チャレンジ支援の強化にも取り組む。