新型コロナウイルスで減退した経済の回復を狙い、政府は「Go To Travel」「Go To Eat」キャンペーンをスタートしました。飲食店も続々と加盟し、ますます盛り上がりを見せていますが、どんなキャンペーンで飲食店側が何をすべきなのか、現場で働くスタッフの方の中には、まだよくわかっていない人も多いのではないでしょうか。
今回は、「Go To Travel」「Go To Eat」の概要を解説していきます。
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「Go To Travel」「Go To Eat」の概要
新型コロナウイルス感染症の流行による外出自粛と休業要請は、国内の景気・経済を疲弊させています。そんな状況を少しでも打開すべく、補助金により経済の流れを創り出そうとする政策が「Go To Travel」「Go To Eat」です。
Go To Travel
「Go To Travel 」キャンペーンとは、新型コロナウイルス感染症により落ち込んだ旅行需要を喚起するため、宿泊を伴う旅行および日帰り旅行代金の最大5割を国が補助する観光支援策です。補助額の内訳は、旅行代金の35%に当たる部分は旅行商品の割引を行い、15%に当たる部分は旅行先の登録加盟店で幅広く利用できる「地域共通クーポン」を発行し、観光地全体の消費を促します。
対象期間は、2020年7月22日以降の旅行が対象で、実施期間は2021年1月末を予定しています。先行して旅行代金の割引からスタートし、10月1日以降に開始する旅行については地域共通クーポンを付与します。申込方法は、旅行者はキャンペーンに参加する旅行会社やオンライン予約サイト、宿泊事業者から申込むことができます。開始当初は旅行後に還付申請手続きが必要ですが、7月27日以降は準備のできた事業者から割引価格での旅行商品を発売します。
その他、観光庁は「感染症の状況により、実施地域を絞るなど臨機応変に対応する」としており、旅行者においても運用方針に変更が生じるリスクがあると説明しています。また予算の消化次第では期間延長または早期終了する場合があります。
Go To Eat
新型コロナウイルスの感染予防対策に取り組みながら営業している飲食店および、食材を提供する農林漁業者を支援するため、国が以下の取り組みをするキャンペーンです。
取り組みは2つあり、1つは25%上乗せの「プレミアム付き食事券の配布」。例えば、消費者は1万円で食事券額面1万2500円を購入でき、県をまたがない地域内登録店舗(レストラン・すし店・居酒屋等)で使えます。もう1つは、キャンペーン事業者の予約サイト経由の予約・来店での「ポイント付与」。昼食時間帯(6:00~14:59)は500円分、夕食時間帯(15:00~翌5:59)は1,000円分のポイントがつきます。貯まったポイントは、次回以降にキャンペーン参加飲食店で利用できます。
ちなみに、デリバリーやテイクアウト専門店は対象外になりますが、登録飲食店が自ら行うテイクアウトにおいて、ポイントは付与されませんが、オンライン飲食予約サイトでテイクアウトが利用できる場合、貯まったポイントを利用できます。
まとめ
「Go To Eat」に参加する飲食店には、感染症対策への取り組みが求められています。例えば、「換気、声量、三密を常に意識する」「手指消毒用に消毒液を用意する」「間隔を空けてテーブル・座席を配置する」「営業時間の短縮など、国または地方公共団体からの要請に従う」「登録飲食店の利用者が着席した際に目につく場所で、接触アプリCOCOAの紹介をする」などです。
ただ、すでに多くの飲食店が、政府等の公的機関が発表した感染症対策マニュアルにそって営業していることでしょう。普段の営業で行っている感染症対策を改めて見直しつつ、足りていないと感じることがあればしっかりと対策を行いましょう。