ポップアップストアという言葉をご存知ですか?ポップアップストアとは空きスペースに期間限定で出店される仮店舗のことで、普段何もないスペースに突然現れるため、遭遇した人には大きなインパクトを与えます。
今回は、ポップアップストアについてやメリットをご紹介します。
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ポップアップストアとは?
ポップアップストアとは、百貨店や商業施設などのスペースを借りて期間限定で運営される店舗や展示会のことを指します。
一定の期間でのみ出店されるポップアップストアの運営には、売り上げの獲得のほか、ブランドの認知度を向上させたり、テストマーケティングを行うといった目的が設定されています。
ポップアップストアの「ポップアップ(pop up)」は英語で「突然出現する、現れる」という意味で、この出店方法は「突然現れて消える、イベント性の高い出店方法」というニュアンスで用いられています。
ポップアップストア出店の目的とは?
ポップアップストア出店の主な目的には「売り上げ獲得」「認知拡大」「テストマーケティング」「コミュニティ形成」が挙げられます。
ポップアップストアは期間限定の出店イベントのため、長期的な売り上げの獲得には繋がりにくいという特徴があります。しかし、商品の販売だけを目的としてポップアップストアを実施するケースは少なく、店舗を介して認知度の向上や、商品の試験販売、顧客との接点を増やす手段としてポップアップストアが展開されています。
短期間の出店であっても、百貨店やファッションビルなどの会場費や人件費などに費用がかかるため、ポップアップストアを出店する際には出店目的を明確にし、充分に資金を確保する必要があります。
ポップアップストアの費用の目安
ポップアップストアを設立する費用は、期間によっても大きく変わります。必要になるものは「レンタルスペースの費用」「インテリアの購入・レンタル代」「販促物の制作代」「配送料」「人件費」の5つになります。
レンタルスペースは、1日1万~2万円前後で借りれることがほとんど。立地や広さによっても金額は変わります。ショッピングモールの中を利用する場合は、1日1万5千円~2万円程度です。
次に、商品を陳列するためのインテリア(什器)についてです。アパレルショップの場合は、試着室なども必要になりますよね。購入すると高額になるのでレンタルすることがおすすめ。どれほど用意するのかにもよりますが、1日1万円程度を見ておくと良いでしょう。そして販促物としてポスターやチラシの制作代。ショップカードやショッパーなども作成する必要があります。また、商品を運ぶときの配送料や、人件費もかかってきます。
費用を抑えたい場合はスペースのレンタル費用を抑えたり、インテリア付きのスペースを借りるのがおすすめになります。
ポップアップストアのメリット
数日間の開店とはいえ、準備は大変です。では、そんなポップアップストアを開催するメリットは何があるのでしょうか。
レンタル料の安さ
ポップアップストアは空きスペースを利用しているため、低価格で利用可能です。また期間限定だと出店中のスペース費しかかからないため、費用に応じて日数を調整することでコストをしっかり抑えることが可能です。またポップアップストアは仮設店舗なので、設備費もかかりません。
ブランドの宣伝効果
ポップアップストアは期間限定で出店されるため、イベント性があり、人が集まりやすい傾向があります。ブランドが好きで集まってくれた人だけでなく、偶然居合わせた興味が無い人にもブランドを知ってもらうよい機会になるのも魅力の1つです。またその高いイベント性から当日の宣伝効果だけでなく、InstagramやTwitterなどのSNSでのシェアにも多大な効果が期待できます。
ポップアップストアは、スペースをレンタルして一から店舗を作ります。数日間の開店とはいえ、準備は大変…。では、そんなポップアップストアを開催するメリットは何があるのでしょうか。
新しい販売チャネルの獲得
普段は、インターネット限定で販売しているブランドでも、「いつかはリアルな店舗を持ちたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
ポップアップストアで、リアル店舗を作ることで、オンラインだけではなくオフラインでの販売チャネルを作ることができます。数日間とは言え、新しい販売チャネルを低コストで試せるのは、ブランドにとっても貴重な機会となります。
新商品をお試し販売できる
新商品を売り出す際、「この商品がもし売れなかったらどうしよう」と思ってもポップアップストアなら期間限定のお試し販売が可能です。ポップアップストアを開催していた期間の売上やお客さんの反応を見て、今後継続して販売をしていくかどうか考えることができます。
SNSでの拡散に期待できる
話題性があればSNSでの拡散力にも期待ができます。そもそも、SNSで繋がっている人同士は似たような趣味や趣向であることが多いため、誰か一人が取り上げたコンテンツが広まりやすい傾向にあります。
SNSでの拡散がうまくいけば、宣伝費や広告費にコストをかけることなく集客することが可能です。
出店・開催場所が重要!
ポップアップストアを開催するときには、開催場所が重要です。ポイントは「ターゲットになる人が多い街」「人通りが多い場所」です。
これからお客様になる人が集まっているであろう街にポップアップストアを開催することで、効率的に集客できます。東京で言えば、学生なら渋谷や原宿、サラリーマンがターゲットなら新宿や銀座・六本木などがおすすめです。
また、ポップアップストアは多くの人に目にしてもらうことが重要です。駅前や、人気のショッピングモールなど、人が多く集まっているところで行うと、ある程度自動的に集客することができます。落ち着いた場所で行いたい場合でも、駅からアクセスのいい場所で行うことがおすすめです。
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・移動型店舗(ファッショントラックやキッチンカーといった出店場所を移動することのできる店舗)
・既存店舗のスペースを借りる(アパレルショップやカフェの一部を借りる)
・レンタルスペースを使用する(レンタルスペースを活用して路面店を出店)
まとめ
ポップアップストアは、今まで出会っていなかったお客様へ、ブランドを知ってもらえるチャンスです。また、ポップアップスペースを選ぶ際は立地という条件に加えて、その場所で演出したいイメージを実現できるかどうかを考えることが大切です。さらに、スペースを借りて開催する前にはSNS等での告知も必須です。
プロモーションにぴったりのポップアップスペースを見つけ、ぜひ話題を呼ぶポップアップストアを出店してみましょう。