中小機構が30日発表した第165回中小企業景況調査(2021年7-9月期)によると、全産業の業況判断DIはマイナス28.4となり、前期(同4-6月期)より2.6ポイント減と2期ぶりに低下した。産業別にみても、すべての産業で低下した一方で、一部の業種では上昇し、持ち直しの動きが見られた。
製造業の業況判断DIはマイナス17.5(前期差0.3ポイント減)となり、5期ぶりに低下した。業種別では、化学、繊維工業、輸送用機械器具、機械器具など8業種で上昇し、食料品、鉄鋼・非鉄金属、家具・装備品、金属製品など6業種で低下した。非製造業の業況判断DIは、マイナス32.1(前期差3.3ポイント減)となり、2期ぶりに低下した。産業別でも小売業、卸売業、建設業、サービス業のすべての産業で低下した。
一方、中小企業の仕入単価の動向を示す原材料・商品仕入単価DIは、全産業で35.4(前期差6.7ポイント増)と、2020年7-9月期以降、5期連続して上昇した。産業別にみてもすべての産業で上昇。とくに製造業14業種のうち、木材・木製品で74.2(前期差11.1ポイント増)と、1980年の調査開始以来、最も高い値となり、ウッドショックの影響が広がっていることがうかがえた。