全国中小企業団体中央会がまとめた1月末時点の「中小企業月次景況調査」によると、景況DI(好転と回答した割合から悪化と答えた割合を差し引いた値)はマイナス31.4で、前月に比べて14.8ポイントも悪化した。「まん延防止等重点措置」の適用地域拡大により、回復に向かっていた飲食・宿泊業や商店街を中心に全業種で一気に低下。製造業を中心とした幅広い業種で、部品不足や原材料価格高騰による価格転嫁が進んでおらず、今後の資金繰りや人材確保の面で悪影響が懸念されるという。
このうち製造業はマイナス23.3で、前月に比べて9.7ポイント悪化。非製造業はマイナス37.5で、前月と比較して18.8ポイントも低下した。非製造業のうち商店街は、オミクロン株の感染急拡大によりマイナス53.2(前月比34.3ポイント低下)と大幅に悪化。上向いていたサービス業も、外食や宿泊・観光業の落ち込みによりマイナス28.3(同26.5ポイント低下)と急落した。
調査は都道府県中央会に設置されている情報連絡員(協同組合、商工組合の役職員約2600人に委嘱)に対し、所属する組合の組合員の全体的な景況(前年同月比)を聞いた。