経済産業省がまとめた「海外現地法人四半期調査」によると、日本企業の海外現地法人の売上高(2021年10~12月、ドルベース)は、前年同期比2.8%増の3140億ドルとなり、5期連続で増加した。化学、はん用等機械、鉄鋼など、半導体不足の影響を受けた輸送機械を除く全ての業種で増加した。
地域別にみると、構成比の高いアジア(構成比56.9%)は、ASEAN10の輸送機械などの増加により、前年同期比6.9%増と5期連続して増加した。一方、北米(同24.7%)は輸送機械の減少などにより、同5.0%減と2期連続して減少。欧州(同11.2%)も同3.8%減と4期ぶりの減少となった。
国別にみると、売上高が最も大きいのは中国で826億ドル(構成比26.3%)。次いで米国が714億ドル(同22.7%)、タイ354億ドル(同11.3%)、インドネシア155億ドル(同4.9%)、インド97億ドル(同3.1%)と続いている。
一方、2021年10~12月期の設備投資額は、前年同期比10.1%増の84.5億ドルと3期連続して増加した。国別では米国21億4000万ドル(構成比25.3%)、次いで中国20億2000万ドル(同23.9%)、タイ6億7000万ドル(同7.9%)、インドネシア5億3000万ドル(同6.3%)、インド3億6000万ドル(同4.3%)と続いた。
調査は従業者50人以上の海外現地法人(製造業)5480 社を対象に、2021 年12月末日現在で実施した。22年2月15日の調査票提出締め切りまでに4272社から回答(回収率78.0%)を得た。