日本ニュービジネス協議会は、革新的な商品・サービスを市場に提供している企業などを表彰する「第18回ニッポン新事業創出大賞」の受賞者を決定した。事業開始からおおむね5年以内、会社設立から10年以内の未上場企業を対象としたアントレプレナー部門の最優秀賞として、経済産業大臣賞に株式会社ヘラルボニー(盛岡市)社長の松田崇弥氏、中小企業庁長官賞にコネクテッドロボティクス株式会社(東京都小金井市)代表取締役のファウンダーの沢登哲也氏、中小企業基盤整備機構理事長賞にFairy Devices株式会社(東京都文京区)代表取締役 CEO/CTOの藤野真人氏が選出された。
ヘラルボニーは、国内外の主に知的な障害のある福祉施設や作家と契約を結び、2000点以上の高解像度アートデータの著作権管理を軸とするライセンスビジネスや自社ブランド事業など福祉領域の拡張を見据えた多様な事業を展開している。福祉を起点に新たな文化を創ることを目指し、違う視点から新しい世界を社会に向けて発信していることが評価された。
コネクテッドロボティクスは、「高度なロボット制御の技術」と「AIを活用したセンシングと学習技術」を組み合わせたテクノロジーを強みに、調理や盛り付けなど食産業向けのロボットシステムを普及させていることが評価された。
Fairy Devicesは、産業現場にハード・クラウド・AIを一体提供することで、遠隔支援・作業記録による現場効率化を行いつつ、同時に現場データを蓄積し熟練工AIを構築する「コネクテッドワーカーソリューション」を提供。企業の垣根を越えてラージスケールで現場作業データを収集・学習している取り組みが評価された。