日本政策金融公庫がまとめた「2024年の中小企業の景況見通し」によると、2024年の業況判断DI(業況が「改善」と回答した企業割合から「悪化」と回答した企業割合を差し引いた値)は12.7となり、2023年実績に比べ4.5ポイント上昇する見通しとなった。2023年実績は8.2で、前年に比べ1.9ポイント上昇した。
2024年の業況判断DIを需要分野別にみると、2023年実績に比べて建設関連、設備投資関連、電機・電子関連で上昇する見通しとなった一方、乗用車関連、食生活関連、衣生活関連は低下する見通しとなった。
経営上の不安要素については「原材料価格、燃料コストの高騰」が69.0%と前年と同じく最も高い割合を占めた。続いて、「国内の消費低迷、販売不振」(61.7%)、「人材不足、育成難」(59.9%)との回答割合が高かった。
また、期待要素としては「原油価格の下落によるコスト低下」が23.9%、「円高による輸入製品等の価格の低下」が16.1%を占めた。
調査は11月中旬に首都・中京・近畿の三大都市圏の取引先900社を対象に実施。有効回答企業数は571社(回答率63.4%)だった。