日本銀行は5月22日、臨時の金融政策決定会合を開き、民間金融機関による無利子・無担保融資を後押しする「新たな資金供給手段」を始めることを決めました。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた中小企業の資金繰り支援をさらに強化するのが目的です。
民間金融機関に金利ゼロ%で資金を貸し出し、融資実績に応じて金融機関が日銀に預ける当座預金に0.1%の金利を与える内容で、融資すればするほど金融機関の利益が増える格好となります。中小企業に対する民間金融機関の無利子・無担保融資は、政府の緊急経済対策の一環として5月1日にスタートしていますが、日本銀行がこの融資の原資となる資金をゼロ金利で貸すことで、資金繰り難に陥っている中小企業への融資を増やす狙いがあります。新制度は5月末時点の金融機関の融資実績を踏まえて、6月中に始める予定です。
日本銀行はすでに、社債やコマーシャルペーパー(CP)の買い取り、金融機関への資金供給制度などを導入しており、今回の新制度を加えて総額約75兆円の「新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム」として2021年3月末まで実施します。
中小企業等の資金繰り支援のための「新たな資金供給手段」の導入
【経済産業省】民間金融機関による実質無利子・無担保融資(動画)
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