これまで使用していた法人銀行印について、紛失してしまったり、新しい法人銀行印を作成した場合、再登録の手続きで法人銀行印の変更が必要になります。
今回は、法人銀行印の変更(改印)する際の手続きについて解説していきます。
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目次
法人銀行印とは?
法人銀行印は、金融機関に法人名義で口座を開設する際に登録する印鑑です。代表者印(会社実印)や角印(会社認印)と並んで、会社を運営する際に欠かせない印鑑の1つです。
会社及び商店が取引銀行へ登録する際に使用する金銭関係で最も重要な印鑑となり、会社銀行印を会社実印と併用することも可能ですが、偽造や盗用、紛失や破損等のリスクを考慮する必要があります。銀行印についても形態に決まりはありませんが、丸印が使われることが多く、法人実印(代表者印)と区別するために一回り小さいサイズで作ることが多いです。外枠には「会社名」または「屋号」、内枠には「銀行之印」が入ります。
法人銀行印の口座開設時以外の利用用途
口座の開設時に届け出るだけでなく、法人銀行印は以下のような用途でも使用します。
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・小切手、手形への発行
・口座からの入出金
・口座開設時の登録
・銀行振替の申請書類
法人銀行印の使い方は、基本的には個人用の銀行印と同じになります。
法人銀行印を変更するケース
法人銀行印の変更を行うことを「改印手続き」と言います。法人銀行印の変更手続きは、新しい銀行印を作った場合、銀行印を紛失・破損した場合などに必要になります。特に紛失した場合は盗難の可能性も考えられるので第三者に悪用される前に、早めに金融機関に紛失届と改印届を提出し、取引を一時的に停止しましょう。
法人銀行印を変更する前に用意するもの
法人銀行印の変更手続きに必要なものは以下になります。
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・顔写真付きの身分証明書(運転免許証、パスポート、外国人登録証明書・残留カード・特別永住者証明書、住民基本台帳カード、マイナンバーカードなど)
・キャッシュカード(インターネット通帳の場合、必要になるケースがある)
・新しい法人銀行印
※銀行によっては古い銀行印が必要になることがあります。(紛失した場合は必要なし)
上記のものをもって銀行の窓口で法人銀行印の変更手続きを行えます。
代理人に銀行印の変更手続を依頼する場合は委任状が必要
法人銀行印の変更手続きは原則的に代表者本人が行わなければなりません。どうしても都合がつかず、代理人に法人銀行印の変更手続きをお願いする場合には、上記の必要書類のほかに「代理人の顔写真付きの身分証明書」「本人の身分証明書のコピー」「委任状」が必要になります。
銀行によっては委任状のひな型があり、その通りに記入しなければいけないケースがありますので、代理人を立てる場合はあらかじめ銀行のホームページなどを確認してひな形があるのかどうかを確認しましょう。
法人銀行印の変更について注意点
銀行窓口での手続きは時間に注意!
ほとんどの金融機関では窓口の営業時間が平日9:00~15:00となっており、銀行印の変更はこの時間帯に実施しなければなりません。一部の金融機関では営業時間が拡大されている場合もありますので、事前に確認しておきましょう。
ちなみに必要な書類等が事前にすべて揃っていれば、銀行の窓口での法人銀行印の変更手続きの所要時間は10分程度です。代理人を立てる場合は20分程度かかることもありますが、基本的には即日変更が可能になります。
印鑑を処分する場合の廃棄方法に注意!
法人銀行印の変更手続きが完了し、変更前に使っていた法人銀行印を廃棄する時は、そのままごみ箱に捨ててしまうと悪用の危険があるため、印影が読み取れない状態にして処分します。
具体的な方法は「印面を焼く」「強力瞬間接着剤を使って、印面を埋める」「印面を削り落とす」など、法人銀行印の素材によって最適な方法に違いがあるため、印材に合わせて上記のような方法をとると良いでしょう。
まとめ
今回は、法人銀行印の変更(改印)する際の手続きについて解説しました。銀行によって、用意するものや営業時間が違う場合がありますので、改印する際、間違いがないように、まず銀行に連絡して聞いてみる事をお勧めします。