スタートアップで資金調達をする際、金融機関や投資家との会話において独特で聞き慣れない用語が多数登場します。今回は、スタートアップで資金調達をする際に出てくる用語をご紹介します。
※この記事を書いているVector Venture Supportを運営している株式会社ベクターホールディングスが発行している「起業のミカタ(小冊子)」では、更に詳しい情報を解説しています。無料でお送りしていますので、是非取り寄せをしてみて下さい。
あ行の資金調達用語
- ・アーリー
- ・IPO(アイピーオー)
- ・アセットファイナンス
- ・運転資金
- ・エクイティ
- ・エクイティファイナンス
- ・エクジット
- ・エンジェル投資家
- ・キャピタルゲイン
- ・クラウドファンディング
- ・現物出資
- ・CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)
- ・コンバーチブルノート(コンバーティブルノート)
- ・シード
- ・シェア
- ・J-KISS
- ・事業承継
- ・資金繰り
- ・資金調達
- ・自己資金
- ・出資
- ・出資金
- ・シリーズA
- ・シリーズB
- ・シリーズC
- ・少人数私募債(私募債)
- ・助成金
- ・信用保証協会
- ・信用金庫
- ・信用組合
- ・据置期間(すえおききかん)
- ・スタートアップ
- ・ストックオプション
- ・損益計算書
- ・時価総額
- ・社債
- ・代位弁済
- ・貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)
- ・第三者割当増資
- ・ダイリューション
- ・担保
- ・デットファイナンス
- ・手形貸付
- ・デューデリジェンス
- ・投資委員会
- ・投資ラウンド
- ・ドラッグアロング
- ・トラクション
- ・日本政策金融公庫
- ・認定支援機関
- ・バリュエイション
- ・バランスシート
- ・PMF
- ・ビジネスローン
- ・ファクタリング
- ・フォロー投資家
- ・プレバリュー
- ・ベンチャーキャピタル(VC)
- ・保証人
- ・補助金
- ・ポストバリュー
- ・マイルストーン
- ・ミドル
- ・融資
- ・優先株
- ・与信
- ・リードインベスター
- ・利息
- ・レイター
- ・連帯保証人
- ・割増融資
プロダクトがリリースされ、顧客やユーザーができつつあるくらいの段階。
新規株式公開。起業した会社の株式を市場に公開し、売買できるようにすること。
企業やSPC(特定目的会社)などが、保有資産の価値や、そこから得られるキャッシュフローを裏付けに行う融資、資金調達のこと。
※SPC(特定目的会社):企業が資金を調達する目的などで設立する会社。
経営を行うにあたって必要となる資金のこと。商品の仕入や、経費の支払い、買掛金・支払手形の決済に必要な資金を指す。
株式のこと。
増資によって資金調達をする手段の総称のこと。
株式を売却すること。投資家の出口。エクジットは投資先のIPOかM&Aがほとんどです。
起業家に対して出資を行う個人投資家のこと。
か行の資金調達用語
株式など資産の価格変動によって生じる利益。
大衆(crowd)と財政的支援(funding)を組み合わせた造語。
ある目的や志などのため不特定多数の人から資金を集める資金調達方法。
株式を取得する際、金銭以外の動産・不動産などのモノで出資すること。
事業会社が自社の戦略目的のために投資を行うVC(ベンチャーキャピタル)のこと。
転換社債の一種。
「株式への転換価格」を明確に定めずに資金を貸し付け、その次の資金調達時にその貸付金を株式に転換するものです。
さ行の資金調達用語
創業直後くらいのまだプロダクトができていないような段階。
持ち株比率。シェアとは、株式の何%をその株主が持っているか。
シード期の資金調達する際に使う投資契約書の無料の雛形。
会社の経営を後継者に引き継ぐこと。
予定される支払いと代金回収のタイミングを見計らい、資金が不足する場合には借入れなどによって資金不足を補いながら、会社の支払い業務を円滑に行うこと。
企業・組織などが外部から事業に必要な資金を調達すること。
一般的には、手元現金や預金等の自己の保有する資金のこと。
資金を出すこと。元手を出すこと。
起業時の出資先は主にベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家があります。
事業をする為にしようされる出資者が出す資金の事。
株式会社の設立において、銀行に振り込むお金を出資金といいますが、仕分上では「資本金」に振り替えられます。
※出資した者を出資者といいます。
どのような製品/サービスを作るのか、誰と作るのか、どれぐらいの期間で作るのか、といったビジネスモデルが出来上がっている段階。
製品やサービスをローンチ(=公開)したあとの段階。
事業が安定化し、同時に利益も安定している状態。
小規模な社債。少数の投資家に向けて発行される社債のこと。
主に、正社員の増加や女性や若年者・高齢者などの就業促進など、雇用に関する課題の実現に向けて取り組む事業者に対して、一定額を助成する制度のこと。
厚生労働省から公募されているケースが多い。
信用保証協会法(昭和28年8月10日法律第196号)に基づき、中小企業者の金融円滑化のために設立された公的機関。
地域の方々が利用者・会員となって互いに地域の繁栄を図る相互扶助を目的とした協同組織の金融機関。
※主な信用金庫:西武信用金庫、城南信用金庫、さわやか信用金庫など。
協同組織の金融機関です。
主な信用組合:第一勧業信用組合、共立信用組合、中央信用組合など。
融資における元金返済が猶予され利息だけを払い込む期間のこと。
今までにない新しいビジネスモデルを構築し、短期間に大きな成長と巨額の利益を狙っている企業のことを指す。
Stock=株式 Option=選択売買権で、予め定められた金額で自社株を取得できる権利。
財務諸表の一つでP/Lと称されます。
企業のある期間における費用や売上、利益を表し、株主や債権者などに経営状態を開示するために用いられる。上場企業では公開が義務付けられている。
企業価値を顕すもの。(発行している株式数+潜在的な株式数) ✕ 株価 = 時価総額 と計算。
潜在的な株式とは、ストックオプションなどの新株予約権のことです。
会社が有価証券である債券を発行し、それをもとに不特定多数の人々から長期間にわたって多額の資金を借り受けること。
た行の資金調達用語
第三者または共同債務者の1人が債権者に対して弁済することにより従来債権者が有していた権利が弁済者に移転をすること。
財務諸表の一つでバランスシートと言われています。
企業のある時点における資産や、負債、純資産の状態を示す。株式会社では作成が義務づけられている。上場企業では損益計算書と並び、決算資料を構成する重要な表です。
企業の資金調達方法の一つで、特定の第三者に新株を引き受けてもらうことで行う増資のこと。
株式持ち分の希薄化のこと。
銀行や金融機関が借りた方が返済をしない場合や返済不能になった場合などに備えて損害をカバーできるもののこと(保証をすること)。
借入による資金調達のこと。
借用書の代わりに手形を振り出させ、融資を受ける形態のこと。
企業に投資を行う際に、投資家もしくは自社を保護するために投資先を精査すること。
ベンチャーキャピタル内の各案件への投資判断を決める、最高意思決定機関のこと。
スタートアップ企業にとっては資金調達の段階、投資サイドにとっては投資先の事業段階を指す言葉。
主に、一定の条件が揃ったらM&Aを強制できる、投資家側の権利をいいます。
英語で「牽引」を指します。スタートアップではユーザー数や売上等の実績、勢いをあらわします。
な行の資金調達用語
2008年10月1日に、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行の4つの金融機関が統合して発足した100%政府出資の政策金融機関。
正式名称は「経営革新等支援機関」。
中小企業・小規模事業者が安心して経営相談等が受けられるために、専門知識や、実務経験が一定レベル以上の者に対し、政府が認定した公的な支援機関。
は行の資金調達用語
時価総額のこと。
「バリュエイションはいくら?」=「時価総額はいくら?」
貸借対照表。
資産、負債、資本の面から企業の財政状態を示した会計報告書。
Product Market Fitのこと。自社サービスが適切な市場に受け入れられている状態。
中小企業向け無担保事業者ローンの通称。特徴は、担保及び保証人が不要ということ。
売掛債権を入金前に譲渡して資金化する資金調達方法のこと。
※売掛債権とは商品やサービスなどを提供した場合、その利用料金を請求できる権利のこと。
リードインベスターが決まっている投資案件に対して、出資するベンチャーキャピタルまたは個人投資家のこと。
資金調達前の企業価値。
スタートアップに投資をして利益を出す組織のこと。ハイリターンを狙ったアグレッシブな投資を行う投資会社(投資ファンド)のこと。
お金を借りた人が、お金を返さない場合は、代わりにお金を返さなければいけない人のこと。
国の政策などの目標を達成するために、政策に合った事業を実施する事業者に対して交付されるお金のこと。
資金調達後の企業価値。
ま行の資金調達用語
重要な節目。経過点。中間目標点。
プロダクトが顧客やユーザーに受け入れられ、黒字化するくらい、あるいはこのままいけば黒字化するであろうという段階。グロースもほぼ同じような意味です。
や行の資金調達用語
資金を融通すること(融通されること)。資金を融通して貸し出すこと。
起業時の融資先として、日本政策金融公庫などがあります。
種類株式の一種で、利益もしくは利息の配当または残余財産の分配権利等を、他の種類の株式よりも優先して受け取ることができる株式。
相手の返済能力を信用して金銭やモノを貸与すること。
ら行の資金調達用語
増資の際に最も大きな金額を投資しようとする投資家のこと。
貸借した金銭などに対して、ある一定利率で支払われる対価。
2年半程度以内に上場できそうな段階。上場準備に入っている企業。
主たる債務者と連帯して債務を負担する者を指す。
わ行の資金調達用語
基本的な条件で決まっている融資額に加え、選択できる融資のこと。
割増融資には、省エネルギー住宅が対象の「環境共生住宅割増」や、高規格住宅が対象の「長期耐用住宅割増」、バリアフリー住宅が対象の「長寿社会対応住宅割増」などがあります。
まとめ
一度にすべて覚えることはできなくても、関係のある言葉をひとつずつ覚え、日常的に使うことによって自然と身についていくはずです。用語を覚えたからといって資金調達ができるわけではないですが、金融機関との面談などで用語が出てきてもその場で把握できるよう、事前に覚えておきましょう。