シンジケートローンとは?利用するメリット・デメリットや利用時のポイントについて解説

投稿:
更新:


中小企業や個人事業主の方にとって最も身近な資金調達手段は融資による銀行借入ですが、昨今では様々な調達手段が増加しています。

今回は、知っておきたい「シンジケートローン」について解説していきます。

※この記事を書いているVector Venture Supportを運営している株式会社ベクターホールディングスが発行している「起業のミカタ(小冊子)」では、更に詳しい情報を解説しています。無料でお送りしていますので、是非取り寄せをしてみて下さい。

シンジケートローンとは?

シンジケートローンとは、ひとつの顧客に対して複数の金融機関が連携して融資を行うローンのことになります。その特徴から「協調融資」とも呼ばれており、基本的にはすべての金融機関が同じ条件・契約で融資を実施します。

例えば、銀行側の判断として10億円の貸出を1つの銀行だけで対応することは難しいものですが、5つの銀行で2億円ずつであれば融資できそうといった場合があります。このような場合、企業側としては、5つの銀行にそれぞれ条件面の交渉などをしなければならず大変な思いをすることになります。そこで、銀行が集まってシンジケート団を組成し、企業とシンジケート団で交渉することで一度に10億円分の融資交渉を行ないます。

シンジケート団(複数行)のうち、1つの銀行が団を代表することになりますが、通常は主要な取引金融機関が代表となります。この銀行のことを主幹事行(アレンジャー)と呼びます。そしてエージェントと呼ばれる金融機関が、借入会社と各貸付金融機関との間の資金決済業務などの取りまとめを行います。通常は、エージェントはアレンジャーを務める金融機関が兼務します。

シンジケートローンの種類

シンジケートローンには、大きく以下の2つの種類があります。

タームローン方式のシンジケートローン

一般的な機関借入形態です。通常は契約時に一括して融資が実行されますが、分割して融資が行われることもあります。

コミットメントライン方式のシンジケートローン

金融機関と借入会社があらかじめ契約した一定期間・限度内で借入会社の請求に応じて融資が行われます。

こちらから。

シンジケートローンのメリット・デメリット

メリット

企業側のメリットとしては、アレンジャーとの交渉のみで複数の金融機関から多額の融資を受けられる点を挙げることができます。

そしてアレンジャーとの交渉だけで済み、複数行とその都度同じような交渉をせずにすみますので、事務負担軽減につながるという点も大きなメリットのひとつといえるでしょう。また、1行だけでは対応できませんと言われてしまうような大規模な資金調達を一度に行うことができます。

デメリット

まず、シンジケートローンでは、利息の他にアレンジャーやエージェントに対して手数料を支払う必要があります。つまり、コストが増大することになります。

そして一般的な融資に比べるとシンジケートローンは契約までに手間がかかる融資形態です。アレンジャーの指名に加えて、融資額が多額にのぼる分、詳細な事業計画も求められるケースが多いというデメリットがあります。また、シンジケート団には多くの金融機関が参加するため、当然ではありますが契約書類も必然的に増えてきます。

【無料】起業相談会を実施しています。起業相談会申し込みはこちらから。

シンジケートローンの利用時のポイント

シンジケートローンを上手に活用するには、利用時のポイントを押さえることが重要です。

アレンジャーは慎重に選ぶ

シンジケートローンの大部分をコントロールしているのは、幹事の役割を果たしているアレンジャーです。アレンジャーの統率力が強いほど、借入人にとって魅力的な金融機関が集まりやすいと言えます。そのため、アレンジャーは慎重に選ぶ必要があり、ベストな金融機関としてはメガバンクが挙げられます。

但し、信用性に乏しい中小企業が利用する場合は、メガバンクに相手にされないこともあるでしょう。そこで次の選択肢として考えておきたいのが、普段から取引のある金融機関です。特に良好な関係を築いている金融機関であれば、多額の資金を必要としている場合でも相談しやすいはずです。

契約内容・手数料をしっかりと確認する

借入する人にとってリスクとなり得る契約内容や手数料は、契約の締結前に細かくチェックしておきたい所です。仮に多額の資金が必要であっても、借入人の立場が大きく不利になるような契約は結ぶべきではありません。

特に手数料に関しては種類が多く、アレンジャーによって内訳が変わる可能性もあるので、細かい部分までしっかりと確認しておきましょう。

コミットメントラインと組み合わせる

コミットメントラインとは、事前に設定された融資枠の中で何度も借り入れができる融資形態のことです。自由度が高い融資形態であるため、運転資金などの短期資金の借り入れに適しています。

一方でシンジケートローンは、契約に手間はかかるものの多額の資金を借入できるため、長期資金の借り入れに最適です。また、シンジケートローンで調達した資金で巨額投資を行うと、すぐには成果を得られない可能性があるので、別の資金調達手段を用意しておく必要があります。

そこでぜひ活用したいものが、上記のコミットメントラインです。短期資金の調達手段としてはコミットメントライン、長期資金の調達手段としてはシンジケートラインを用意することで、よりスムーズな資金調達が可能になるでしょう。

まとめ

シンジケートローンは一般的な融資と大きく異なる形態であるため、利用前には仕組みや特徴をしっかりと理解しておくことが重要です。特に今回説明したメリット・デメリットを意識したうえで、準備から資金を使うまでの計画を慎重に立てる必要があります。

より詳しい情報や起業・開業に役立つ情報は「起業のミカタ(小冊子)」を無料で贈呈していますので、合わせてお読みください。

相談会

相談会

今まで1,000人以上の相談会をしてきたアドバイザーが、豊富なデータ・最新情報とノウハウ、専門家の知見を元に、無料かつ約30分~1時間ほどで「起業・開業ノウハウ」をアドバイスします。