日本企業の海外展開意欲は依然として高く、特に小規模事業者や中小企業が新しく海外進出するケースが増えています。
そこで今回は、起業時に海外展開するうえで必要な10個の要素をご紹介しますので、これから海外展開を検討されている方は参考にしてみてください。
目次
起業時に海外展開するうえで必要な要素とは?
海外展開を考える際には、以下のような要素が重要です。
1.市場調査とターゲット市場の選定
まず、展開したい国や地域の市場を詳しく調査し、競合状況や需要の分析を行います。また、ターゲットとする顧客層やそのニーズを理解し、適切な市場を選定します。
2.法的要件と規制の把握
各国には独自の法的要件や規制が存在するため、事前にそれらを把握しておく必要があります。法律や税制、労働法などの面での適合性や、ビザや許認可の手続きについても確認しましょう。
3.ビジネスモデルと戦略の再考
海外市場に参入するには、現在のビジネスモデルや戦略を再考する必要があります。価格設定、製品/サービスの適応、販売チャネルの確立など、現地市場に適したアプローチを検討しましょう。
4.ローカライゼーション
文化や言語の違いを考慮し、製品やマーケティング戦略を現地の需要に合わせてカスタマイズすることが重要です。ローカライゼーションには、製品のデザインやパッケージ、広告・宣伝の内容、言語の翻訳などが含まれます。
5.パートナーシップの構築
海外展開においては、現地のパートナーとの協力関係を築くことが効果的です。現地のディストリビューターや代理店、サプライヤーなどとのパートナーシップを検討し、現地のネットワークを活用することで市場への進出をスムーズに進めることができます。
6.リスク管理と法務の対応
海外展開にはリスクが伴います。政治的・経済的な変動や通貨リスク、知的財産権の保護などのリスク管理策を検討しましょう。また、契約書や法的な手続きに関しては、現地の法務アドバイザーと連携するこうと、契約書や法的な手続きに関しては、現地の法務アドバイザーと連携することが重要です。現地の法律や規制を遵守し、リーガルコンプライアンスを確保するために、専門家の助言を受けることが必要です。
7.財務計画と資金調達
海外展開には多額の費用がかかる場合があります。展開に必要な財務計画を立て、資金調達の手段を検討しましょう。銀行融資、投資家からの資金調達、政府の補助金や助成金の活用など、さまざまな選択肢があります。
8.ログイスティクスとサプライチェーン
海外展開では、物流やサプライチェーンの管理が重要です。製品の輸送、保管、配送などのプロセスを最適化し、スムーズな供給を確保することが必要です。現地の物流パートナーやロジスティクス企業との連携を考慮しましょう。
9.文化的な認識と人材管理
海外展開では、現地の文化やビジネス習慣に対する理解が不可欠です。現地の人々との良好な関係を築くためには、文化的な違いを尊重し、現地の人材を効果的に管理する能力が求められます。現地採用やトレーニングプログラムの実施により、現地のスタッフやパートナーとのコミュニケーションを円滑にしましょう。
10.マーケティングとブランド戦略
海外市場で成功するためには、適切なマーケティングとブランド戦略が必要です。現地のマーケティングチャネルや広告媒体を活用し、現地の顧客にアプローチする戦略を構築しましょう。ブランドメッセージの翻訳や文化的な適合性、ローカルキーワードの選定なども重要な要素です。
サポートしてくれる現地パートナー協力が必要ならジェトロ(日本貿易振興機関)に相談
自社のみで海外展開していくのは非常に難しく稀なことです。そのため進出国や市場を良く知る現地パートナーの協力が必要です。現地パートナー選びは自社で探すか、ジェトロ(日本貿易振興機関)などの現地パートナー選定プログラムを利用してマッチングしていくことが一般的です。
■ジェトロ(日本貿易振興機関)
2003年10月1日に設立した日本の貿易の振興に関する事業、開発途上国・地域に関する研究を幅広く実施している機関です。
また経済産業省とジェトロのグローバル起業家育成プログラムが開始されましたので、以下をチェックしてみてください。
(出典)ジェトロ(日本貿易振興機関)HP
まとめ
今回ご紹介した要素を総合的に考慮し、海外展開の計画を進めることで、成功に近づく可能性が高まります。またジェトロ(日本貿易振興機関)など海外支援している機関は多くありますので、事前に相談することをおすすめします。