起業を決意する動機や理由は多岐にわたり、個人の価値観や背景、目的によって異なります。
そこで今回は、よくある起業する動機や理由について解説していきます。
目次
よくある起業する動機や理由とは?
起業家たちが自らのビジネスをスタートさせる背後には、さまざまな動機や理由が隠されています。
以下はよくある起業する動機や理由の一部ですがご紹介します。
1.自分のアイディアやビジョンを実現したい
市場でまだ誰も試みていない革新的なアイディアやビジョンを持っており、それを実現するためにビジネスを始める起業家も多いでしょう。そういった人々は独自の商品やサービスを生み出して世の中に新しい価値を提供したいと考えています。
2.自分のペースで仕事を進めたい
自分の時間や働き方を自由にコントロールしたいという強い願望からビジネスを始める起業家もいます。固定された勤務時間や場所に縛られることなく、自分のペースで働きたいと考えているのです。
さらに、他人に指示されるのではなく、自分自身が全ての決断を下すことのできる環境を望んでいます。
3.大きな収益を得ることを目指したい
ビジネスを大きく成長させることで、大きな収益を得ることを目指す起業家もいます。経済的成功を通じて、自らのライフスタイルを向上させたいと考えていることが多いです。
4.社会的な変革をもたらしたい
社会的な変革をもたらしたいと考える起業家もいます。自らのビジネスを通じて社会問題の解決に貢献することを強く望んでおり、そのための商品やサービスを提供することを目指しています。
5.自らの技術や専門知識を市場に提供したい
自らの技術や専門知識を市場に提供したいと考える専門家からの起業家も少なくありません。その知識や技術を活かすことで、特定の市場ニーズに対応したビジネスを築き上げようとしています。
6.会社が倒産したから
会社の倒産やリストラ、早期退職優遇制度の利用などをきっかけに起業する場合もあります。早期退職優遇制度では退職金が割増で支給されるケースもあります。その資金も元手に起業しようと決意して、早期退職を希望する人も少なくありません。
起業することは手段に過ぎない
「起業する行為」そのものは、あくまで一つの手段です。最終的には、起業を通してどんな世界を築きたいのか、どのような問題を解消したいのかを明確に持つ必要があります。なぜ起業したいのか、その核心と向き合うことで、自分の起業での最終的なゴールや目的を洗い出しましょう。
この考え方を持つことで、事業が思うように進まない場面でも、明確なビジョンのもとで方針転換(ピボット)を行い、新しいアプローチに切り替えることがスムーズに行えます。
また起業して何をしたいのかを明確にした後は、具体的な事業内容とビジネスプランを考えていきましょう。起業アイデアを考え、実現可能性を考えるサイクルを回すことにより、アイデアがより具体的になっていきます。
起業までの流れをご紹介
ここからは、起業の流れについて紹介します。
起業する目的や軸を考える
上記でもご紹介しましたが、なぜ起業したいのか、目的や「こういう会社をつくりたい」というビジョンを立てます。はじめに実現したいことを明確化させておくことで、事業を迷わず進めることができるでしょう。
ビジネスを通して自分はどうなりたいのか、何を実現させたいのかを考えることが軸になります。
起業のアイデアをまとめる
まずは起業のアイデアをまとめましょう。「When(いつ?)」「Where(どこで?)」「Who(誰が?)」「What(何を?)」「Why(なぜ?)」「How(どうやって?)」「How much(いくらで?)」の5W2Hを明確にするとまとめやすいです。
アイデアを基に事業計画書を作成する
事業計画書とは、「今後どのように事業を運営するのか、具体的な行動を内外に示すための書類」です。公的・民間の金融機関や投資家などに提示することで、資金調達にも使えます。この事業計画書が作りこまれていなければ、信用や成長が見込めないと判断されかねません。
内容は細かく具体的に、整合性の取れた内容かつ数値のエビデンスを明確にした計画書を作成しましょう。
ヒト・モノ・カネの準備をする
次に、ヒト・モノ・カネ・の準備をしましょう。「ヒト」は文字通り「事業に関わる人」のことですが、あらゆる視点からの人的リソースと捉えるとわかりやすいでしょう。従業員はもちろん、取引先や顧客などが含まれます。
「モノ」は店舗や商品、道具など、事業に必要なもの全般を意味します。「カネ」は、起業に関する資金や事業を継続するための運転資金などです。お金がなければ事業を継続することも自分が生活することもできません。
起業手続き、事業をスタートさせる
上記の準備が終わったら、実際に起業の手続きを進めていきます。起業において、やるべき手続きは多岐にわたるため、手続き忘れや不備のないように一つずつ確実に進めましょう。
具体的には、以下のような手続きが必要です。以下が完了すれば、いよいよ事業をスタートできます。
※以下の手続きは株式会社や合同会社などの法人の場合になります。
・会社の基本情報の決定
・印鑑購入
・定款の作成、定款の認証
・資本金の払い込み
・法務局での登記申請
・税務署や地方自治体、年金事務所など各機関への届け出
起業の動機や理由は人それぞれ異なる
起業の動機や理由は人それぞれ異なりますが、その中心には自らの価値観や信念が存在しています。それが強固である限り、多くの障壁や困難を乗り越えてビジネスを成功させる可能性が高まります。
起業することは資本金1円からなどの法改正や自治体の起業支援によりハードルが下がっていますが、会社を設立する前に決めることや手続きの際に用意する書類などは数多くあります。したがって、それらを事前に知り準備しておくことでスムーズな起業に繋がるでしょう。