起業後に販路拡大や売り上げ向上のためホームページ制作を検討する方が多いかと思います。ホームページ制作を成功させるためには、依頼前の事前準備が肝心になります。
流行のデザインやきれいな写真を使ってできあがったWebサイトでも、求めているお客さまの集客やアクションにつながらなければ費用が無駄になってしまいます。
特に起業直後にホームページ制作を検討している方は、ただでさえ出費が多く、費用も使えない起業直後の状況で、作ったホームページが無駄になってしまうとそもそも起業の成功にも支障がきたしてしまいます。
そしてホームページは企業側の事前準備と、制作会社との打ち合わせが非常に重要なポイントになりますが、どのようなことを準備すればいいのか悩むという方も多いかと思います。
そこで今回は、ホームページ制作依頼をする際の事前準備について解説していきます。
目次
そもそもホームページはどんな相手に発注するのか?
ホームページを発注する相手は大きく4種類に分けられます。
・広告代理店
・ウェブ制作会社
・デザイン制作会社
・フリーランス・学生
ウェブ制作会社や広告代理店に発注するなら相手も慣れておりトラブルも起きにくいので、はじめての方には安心です。しかし広告代理店はスタートアップ(起業直後)の方には価格が合わない事も多く、ウェブ制作会社に発注することを特にオススメします。
何より「自社(自分)に合ってる」事が重要ですので、「良いものを作れるかどうか」の目線で検討をしてみることが重要になってきます。
(参考)【販路拡大】失敗しないためのホームページ制作会社(業者)の選び方
ホームページ制作依頼に事前準備が重要な理由とは?
ホームページは、依頼者側(今回でいう起業家側)の協力なしに作り上げることはできません。なぜならどのような特徴で、どのようなコンセプトやターゲットで作成すれば良いのかが明確でなければ、デザインや必要となる機能は決まらないからです。
またホームページは一度作ったらゴールではなく、制作後に行っていく運用こそが最も大事になってきます。のちのちの運用まで考えて制作をする必要があります。
ホームページ制作依頼は事前準備が大切!やっておくと良いことをご紹介
ここからは事前準備として、やっておくと良いことをご紹介していきます。
目的を決める
まずは、何のために、なぜホームページを作成するのか、目的を決めます。具体例は以下のとおりです。
・売上げアップのため、ホームページから集客したい
・ECサイトを作りインターネット販売をはじめたい
・自社のブランド力を強化し、求人の応募件数を増やしたい
目的が決まっていると、制作者との打ち合わせもスムーズに進みやすくなります。反対に、「デザインを変更したい」など、なぜ変更したいのかが明確ではない場合、効果が出ず失敗に終わることも多いので注意が必要です。
ターゲットの設定
目的を決めたら、次はどのような人にホームページを見てほしいのか、ターゲットを設定してください。ペルソナと呼ばれる架空の利用ユーザーを設定し、ターゲットが明確になれば必要なコンテンツがはっきりします。また、社内でもイメージを共有しやすくなるため、ズレが生じるのを防ぐ効果も期待できます。
年代を問わず幅広い層に見てほしいという希望があるかもしれません。しかし、ビジネスモデルによって適したアピール方法が異なるように、最適なホームページも異なります。効果的にアピールをするためにも、ターゲットのイメージを具体化し、社内で共有することが重要です。
競合他社を分析する
どのような業種にもライバルは存在するかと思います。同業他社との差別化を図るために、まず競合他社のWebサイトを分析してみましょう。
できるだけ多くの競合の良い所、さらには悪い所も洗い出していきましょう。どのような売り出し方や見せ方をしているのか、企業理念の違いはどんな所か、ホームページ自体だけではなく、会社の詳細までよく知る事で、自社のホームページはどうしたらもっと良くなるのかが見えてくるはずです。
依頼される可能性がある素材
以下に挙げるものは場合によっては必須ではありませんが、制作会社からお願いされる可能性があるものたちです。準備しておくことで主に制作スピードがアップするため、手元にある場合は揃えておいて損はありません。
使用する写真
ない場合は無料素材または有料素材でお作りすることもできなくはないです。ただ、他社でも使われていたり、嘘っぽくなってしまい説得力に欠けてしまいます。また、イメージされている通りの画像がない場合もあります。
ロゴの画像またはデザインデータ
デザインデータがなければ画像でもOKですが、きれいに表示されない場合があります。また、あまり複雑でなければ模写することもできますがその場合は別途費用がかかる可能性が高いです。
会社概要・パンフレット・カタログ等
企画・デザインの参考資料としてあるとかなり助かります。
参考のホームページ
言葉にするのが難しいという場合は、参考にしてほしいホームページをピックアップしておくのも手です。どういった点が気に入ったのか?(雰囲気や色が好き・伝えたい内容が似ている・こんな機能が欲しい等)まで教えていただけるとよりイメージしやすいのでものすごく助かります。
強味や内容の文章
ホームページの文章は制作会社側がお調べして書くこともできますし、もちろん事前に確認していただけますが、これがあると打ち合わせや制作がかなりスムーズになります。振り返るついでに箇条書きでも書き留めておくといいかもしれません。
サーバー・ドメイン・FTP情報
現在サイトをお持ちで、制作会社に公開や運営まで依頼する場合は必要になります。契約時の書類などがどこにあるかをあらかじめ確認しておくと、後々慌てなくて済みます。
事業・会社・商品・サービスの強味
目的がどんなものであれ、ターゲットに行動を起こすためには、ホームページ内で強味や特長を正しく伝えアピールをする必要があります。
以下などを準備しておくといいでしょう。
【企業】
・どんな想いで仕事をしているか
・普段大切にしていること(素早さ・柔軟さ・親しみやすさ・誠実さ・価格の安さ等)
・お客様のために心がけていること(どんなところを気に入ってもらっているか)
・従業員はどんな人が多いか(職場の雰囲気)
【商品やサービス】
・店頭で説明するとしたらお客様にどんな説明をするか
・開発された又は仕入れたきっかけや想い
・お客様からどんな感想をよくいただくか
予算・納期の設定
目的とターゲットが決まったら、依頼する前に予算や納期を決めます。どの程度予算をかけられるかによって、実装できる機能やデザインは異なります。予算によっては、希望する機能を取り入れられないこともあるため、事前に費用相場を確認しておくことが大切です。
また、いつまでに納品してほしいと決まっている場合は、事前に伝えておくと良いでしょう。具体的な希望がない場合、スケジュールに余裕があるからと優先度が下がり、納品まで時間がかかることもあるので注意してください。
【作成後】主なホームページ運用方法
ホームページ制作後はホームページ運用が待っています。最後に主な運用業務についてご紹介します。
・情報の追加・変更
・問い合わせ対応
・トラブル対応
・サーバー管理
・広告運用
ホームページの運用経験がないと時間的・人的コストがどれくらいかかるか、どんな作業をすればいいか等分からないと思うので、運用開始前に制作会社に確認しておいたほうがいいです。
広告運用は出稿する媒体次第で費用が大きく変わりますし、効果が出るまである程度の期間を要します。見切り発車で広告運用を開始すると大きな痛手ともなりかねないので、集客施策として広告運用を検討している方は、特に事前準備・調査を怠らないようにしましょう。
まとめ
自社(自分)の目的を達成できるクオリティのホームページを制作できるよう、上記で説明したことを参考に必要な事前準備も整えておきましょう。
いくらキレイなホームページを作ったとしても、誰にも見てもらえなければ意味がありません。そのために自社の強みやターゲット、目的を事前に明確にしておくことが非常に大事です。
また、依頼する制作会社の見積もりもしっかり注視して内容を見るようにしましょう。費用が低すぎると成果に期待できなかったり、高過ぎると必要としていないオプションがついていたりという場合も。ある程度は見積もりの時点で見極められるようにしておいた方が良いかもしれません。