100万円以内での起業を成功させるためには、効率的な資源の活用、コストの最小化、そして継続的なマーケティングと学習が必要になります。
そこで今回は、100万円以内起業してビジネスを成功させるコツや方法について解説していきます。
目次
そもそも100万円以内で起業はできるのか？
結論から言うと100万円以内で起業はできます。実際に多くの人が、100万円以内という低資金でも起業をしています。中には資金0円の「0円起業」を実現している人も少なくありません。
まず個人事業主であれば設立に係る費用は￥0なので問題ありません。また法人で設立費用が高い株式会社を設立するなら、手続きに実費だけでも約22～24万円の費用でできます。金額の内訳は、収入印紙代（4万円）、定款の認証手数料（3～5万円）、謄本の発行手数料（約2千円）、登録免許税（一般的には15万円）です。ちなみに、合同会社は株式会社よりも手続きが簡素であるため、10万円ほどで設立できます。
しかし、設立自体は100万円以内で簡単に起業できますが、会社や事業を維持する費用、例えば税金、社会保険料、事務所の賃借料、専門家への報酬などや起業自体に多額な費用がかかる業態（飲食店などの店舗型の業態など）を選んでしまうと100万以内で起業することは難しくなります。
100万円以内起業してビジネスを成功させるコツとは？
100万円以内起業してビジネスを成功させるコツを挙げてみました。少ない資金での起業は簡単ではありませんが、以下のコツを取り入れて戦略的に進めることで、成功への道を切り開くことができます。
事業アイディアの選択
初期投資が少なくても始められるビジネスを選ぶことが大切です。オンラインビジネス、コンサルティング、フリーランスの業務などが該当します。
在庫を抱えない
在庫が必要な飲食店や小売店はリスクがあります。在庫となった商品は、時間がたてばたつほど値下げした金額でしか売れなくなります。かといって、値下げせずに売り切ろうとしても、在庫を保管するための場所を確保し、品質を維持するためにはお金がかかります。
店舗を構えない
家賃を支払って、店舗を構える事業は最初に敷金礼金などが発生し、最初から多額の費用が発生します。もし飲食業を検討しているのであれば、オンラインやデリバリーなどを使ったビジネスを検討するのもいいかもしれません。
広告や宣伝などにお金をかけない
100万円ビジネスでは核となる商品やサービスが見えてくるまでは、広告宣伝にお金や時間をかけないことが重要になります。無料で利用できるSNSなどを用いてマーケティングすることも得策です。
市場調査
対象とする市場や顧客のニーズを正確に理解することで、無駄な出費や時間を削減できます。
ミニマムバイアブルプロダクト (MVP) の考え方
製品やサービスを最小限の機能でリリースし、市場の反応を見ながら改良・拡張していく方法です。
無料または低コストのツールの活用
会計、マーケティング、コミュニケーションツールなど、多くの無料または低コストのツールが存在します。これらをうまく活用してコストを削減します。
ネットワーキング
人脈を築き、情報やリソースを共有することで、新しい機会や顧客を見つけることができます。
自己教育
ビジネスや業界に関する知識を定期的にアップデートすることで、競合他社との差別化や新しい機会を掴むヒントを得ることができます。
コスト管理
予算をしっかりと計画し、無駄な出費を避けることで、資本を保護します。
顧客とのコミュニケーション
顧客のフィードバックを取得し、それをビジネスに取り入れることで、顧客のニーズに応えるサービスや製品を提供できます。
柔軟性
事業が順調でない場合や環境が変わった場合に、方針や戦略を変える柔軟性を持つことが重要です。
継続は力
初期の困難を乗り越え、継続的に努力することで、徐々に成果を上げることができます。
スモールスタートしやすいビジネスの具体例
ここからはスモールスタートしやすいビジネスの具体例をいくつか紹介します。以下のアイデアは比較的低コストで始められ、スキルや経験を必要とせず、自分のペースで進めることができます。
フリーランスのライターまたは翻訳者
文章を書くのが得意な場合や複数の言語に堪能な場合は、フリーランスのライターや翻訳者として始めることができます。フリーランスプラットフォーム（例: Upwork、Freelancer）を活用して仕事を見つけることができます。
代行業
代行業とは、家事や育児、ペットの散歩、洗車などを代行する商売です。1つの代行業だけでビジネスにならない場合は、現代版のなんでも屋として起業するケースもあります。
なかには、幹事代行や友だち代行、保証人代行など、ニッチな分野を請け負って顧客を獲得している業者もあります。この意味では、時代のニーズを捉える感性が求められる商売と言えるでしょう。
ウェブデザインやグラフィックデザイン
ウェブデザインやグラフィックデザインの基礎知識を身につけて、小規模なビジネスや個人のためにウェブサイトやロゴを制作することができます。自分のポートフォリオを作成し、クライアントを探すことが重要です。
オンラインチューター
自分の専門知識やスキルを生かして、オンラインチューターとして活動することができます。例えば、数学、英語、プログラミング、楽器演奏など、教えることができる分野を見つけましょう。
ハンドメイド商品の販売
手作りのアクセサリーやクラフト作品、石けんなどを作成し、オンラインマーケットプレイス（例: Etsy、Creema）や自分自身のウェブサイトで販売することができます。少量から始めて需要があれば徐々に拡大していくことも可能です。
ソーシャルメディアマネージャー
ソーシャルメディアの運営やコンテンツ作成が得意な場合、小規模な企業や個人事業主のためにソーシャルメディアマネージャーとして働くことができます。SNSプラットフォーム上でのマーケティングやコミュニケーション戦略を立て、クライアントのオンラインプレゼンスを管理します。
イラストレーター
イラストを描くのが好きな人にぴったりなビジネスです。お絵かきソフトとPCやタブレットがあれば気軽に始められます。クラウドソーシングサイトでマッチングを狙うほか、スキルがあればLINEスタンプなど作って販売するのもおすすめです。
ネットショップ
ネットショップは実店舗運営に比較して、大幅に初期費用を抑えられます。家賃や敷金礼金といった店舗にかかる費用のほか、人件費も制限できます。インターネット環境さえあれば、どこからでも世界中の顧客に商品を販売可能です。
また、大手モール型ECに出店してサービスを利用する方法もあります。大手モール型ECでは、発送や顧客管理といった業務を代行してもらうこともできるので、事務作業を減らしたい場合には利用を検討しましょう。
Uber Eats
Uber Eatsの開業資金は1万円前後です。開業に必須の持ちものは配達用のバッグとスマホのみで、バッグの値段は4,000円となっており、Uber Eatsの公式サイトより購入できます。長時間配達するのであれば、スマホバッテリーも買っておくと良いでしょう。
YouTuber
子どものなりたい職業にも上がってくるのが「YouTuber」。YouTubeに動画を投稿して報酬を得ます。ただし近年は参入者も増え、収入を得るのはかなり難しい様子。視聴者を引きつけるコンテンツがないと、収入獲得は厳しいかもしれません。
もし、動画配信で利益を上げたいと考えるのであれば、YouTube以外で、競合が少ない他の動画配信プラットフォームの方がまだ可能性が高いかもしれません。
100万円以内の制約のもとでの起業においての必需品
100万円以内の制約のもとでの起業において、賢明に予算を使いこなすための基本的な必需品を以下に列挙します。
・PC：業務用文書作成、メールのやり取り、ウェブ閲覧などの基本的な業務を行うために必要です。
・スマートフォン：外出先での連絡や業務対応、アプリを使用したビジネスツールとして必要です。
・SNSアカウント：無料でマーケティングや広報活動ができ、ブランドの知名度を上げるために有効です。
・名刺：ネットワーキングや商談時に自分を紹介する手段として必要です。アスクルなど100枚で1,000円程度で作成できる所もあります。
・基本的なオフィス用品：ノート、ペン、ファイルなど、日常業務をスムーズに進めるための小物類。
これらの必需品を購入・導入する際は、まず自分のビジネスモデルや業種、ターゲット顧客を明確にして、それに基づいて最も重要なものから優先して準備していくと効果的です。
100万円以内でもアイデアや徹底的なことと管理で起業は可能！
上記でご紹介したように、100万円以内という限られた資金でも、アイデア次第で事業を始めることは可能です。
開業するまでにどのような準備ができるかが、開業後の成功の大きなカギとなります。まずは、どのような商品やサービスを提供するのか、その内容をじっくり考えてみましょう。
