職業紹介業での開業について解説

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近年は不況や少子高齢化で、以前まで主流だった終身雇用制度の維持が難しくなってきており、職業紹介業の需要が高まっています。

今回は、職業紹介業での開業について解説します。

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職業紹介業とは?

職業紹介事業の種類には、「有料職業紹介事業」「無料職業紹介事業」の2種類があります。

有料職業紹介業とは、求人または求職の申し込みを受けて、両者間における雇用関係の成立を有料で斡旋する事業の事を言います。一般的には、求職者を会社に紹介して、雇用契約が成立した場合に会社側から紹介手数料を受け取るというビジネスが主流になります。有料職業紹介事業を行うには、厚生労働大臣の許可を受けなければいけません。

無料職業紹介業の場合については、商工会議所等の特別の法律によって設立された法人であって、厚生労働省令で定めるものが行う場合には、法律により、厚生労働大臣に届出を行う事によって事業を行う事ができるとされております。

つまり、無料の場合は届出ですが、有料として職業紹介業を行う場合は、必ず許可を受けなければならないという事になります。

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有料職業紹介業を行う際の許可

前述でもお知らせしましたが、有料職業紹介業を行うには、厚生労働大臣の許可を受けなければいけません。
以下で、基本要件についてお知らせします。

資産

・純資産の部の合計が500万円以上
・現金預金が150万以上

事務所

・賃貸借契約書の使用目的が「事務所」になっていること

職業紹介責任者

・職業紹介責任者講習の受講委修了者になっていること
・成年に達した後、3年以上の就労経験があること

申請や届出に関する手続きについて

以下の流れで申請や届出の手続きを行います。

・①事業の計画を立案します(この時、必要に応じて都道府県の労働局に説明や助言等を受ける事ができます)
・②職業紹介責任者講習の受講予約をする
・③事業所等の準備を行います
・④職業紹介責任者講習を受講します
・⑤申請書類等の準備を行い、申請します。

ここで無事に受理が行われましたら、申請の内容についての調査や確認を受け、審査を受ける事になります。この後許可を受けるか、不許可を受けるかの決定がなされます。許可の場合には、許可証の発行が行われ、交付を受けて受領します。ここで無事に事業の開始となります。不許可の場合には、不許可の通知書が交付され、受領してから事業計画の再考をする事になります。

以上が申請、届出の手続きに関する流れとなっております。申請をしてから、許可証を受領するまでには、およそ2~3ヶ月の期間を要します。有効期間は新規3年、更新5年になります。(無料職業紹介事業については有効期間は5年)

職業紹介業で開業する際の留意点

職業紹介業を行うには、社内に「職業紹介責任者」が最低でも1人必要です。そして、「港湾運送業務」「建設業務」については、有料により職業紹介を行うことは禁止されています。

また、「貸金業については貸金業法による登録」「質屋営業については質屋営業法による許可」と兼業する場合には、それぞれ受け、適正に業務を運営していることが必要です。ちなみに貸金業や質屋営業における自己の債務者を求職者にすることはできません。

まとめ

職業紹介業で開業する場合には、様々な要件や留意点がありますが、法律によってきめられていますので、必ず事前に調べるようにしてください。詳しい情報は以下の厚生労働省のHPをご参照ください。

(参考)厚生労働省HP(職業紹介事業パンフレット―許可・更新等マニュアル―)

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