当記事では、貴金属買取事業での開業について解説していきます。
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貴金属買取事業とは?
貴金属買取は、ネックレスや指輪などのジュエリーや金貨などの買い取りを行う業態です。買い取った貴金属は専門業者に売却し、買取金額と売却金額との差が店舗の粗利益となります。
最近では、フランチャイズビジネスを展開している企業も多く、本部からノウハウを供給されることで開業することができます。なお、フランチャイズに加盟した場合には、消費者から買い取った貴金属は本部に売却する契約になります。
必要な手続き
古物商免許の申請と許可
基本的に20歳以上であれば、誰でも申請することができます。居住している最寄の警察署に書類を申請し、公安委員会から許可が下りれば免許取得となります。但し、破産者でないこと、禁固刑以上の刑などに罰せられていないこと、などの要件を満たしている必要があります。必要な書類は、(1)住民票の写し、(2)身分証明書、(3)経歴書と誓約書、(4)申請手数料19,000円、(5)登録事項証明書などが必要となり、許可が下りるまでに、30~40日かかります。
開業届の提出
一般の開業手続きとして、個人であれば税務署への開業手続き等、法人であれば、必要に応じて、健康保険・厚生年金関連は社会保険事務所、雇用保険関連は公共職業安定所、労災保険関連は労働基準監督署、税金に関するものは所轄税務署や税務事務所にて手続きをします。
宝石鑑定士の資格は必要か?
貴金属関連の資格として宝石鑑定士と呼ばれる資格が存在します。これは国家資格や公的資格ではなく、民間の団体が発行している資格であるが、宝石や貴金属を扱う仕事に携わる人においては取得率が高いです。貴金属買取の店員では取得している人はそれほど多くないですが、持っていると知識や技術を高めることができ、信頼や安心をアピールすることができます。
宝石鑑定士といっても、GIA(米国宝石学会)やFGA(英国宝石学会)が認めている資格などが存在します。専門のスクールで学んで取得しなければならないが、学費に100万円程度有することになります。ISGと呼ばれるオンラインスクールであれば、しっかりとした内容をインターネットで学ぶことができ、安価で資格取得できるので人気が高いです。
他にも、真珠の知識や鑑定技術を高めるためのパールインストラクターと呼ばれる資格もあります。講習は4万円程度であるから、必要に応じて取得するといいでしょう。
まとめ
貴金属買取事業での開業はそれほどハードルが高いものではなく、開業自体は古物商許可証さえあればできます。開業そのものよりも貴金属を買取ための知識や技術の高さが重要で、失敗すると偽物をつかまされるということにもなるため、注意が必要です。