取引先が移転した場合「移転祝い」はいつ贈ればいいのか?定番の品物やマナーなどをお教えします

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取引先が移転する場合、「お祝い」について考える必要があります。 「移転祝い」がいつ贈ればいいのでしょうか?定番の品物やマナーなどを知っておきましょう。

今回は、【移転祝い】の送るタイミングや品物、マナーなどについてお教えしますので、失礼なく移転祝いを贈ることができるよう、最後までご覧ください。

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移転祝いとは?

移転祝いとは、オフィスを移転することになった相手先へのお祝いのことです。そのため、移転祝いは個人ではなく、基本的に移転祝いを贈る相手は企業であり、贈る側は、その企業と取引きのある企業などになります。

移転祝いは、「事業拡大の為」といった取引先がおめでたいと思われる内容のときに贈るもので、そもそもおめでたくはない「事業縮小のための移転」や「事業から撤退するための移転」などについては、移転祝いは必要ありません。そして「これからもお付き合いを続けていきたい」「発展していってもらいたい」と感じる取引先であれば、移転祝いを贈りましょう。

移転祝いはいつ贈ればいいのか?

移転祝いをいつ贈るかについてですが、ケースによって異なります。移転したオフィスのお披露目会やパーティーが開かれる場合は、それまでに間に合うようにお祝いを贈るか、持参するのがいいでしょう。このような会が開かれない場合も、贈る物が花などの場合は、移転後1週間から10日までを目処に贈るのがおすすめです。 それよりも遅くなった場合は、花などを届けるのではなく、現金や商品券などを包むのが無難です。

また、1ヵ月以上経ってしまい、移転祝いという名目でお祝いを贈るのがはばかられる場合は、相手が気を使わずに済む、お菓子類などを持って挨拶に行きましょう。このような時期になってから遅れて移転祝いを渡してしまうと、先方もお返しなどを改めて準備しなければならず、かえって迷惑になってしまうからです。

最後に、移転のお知らせが送られてきても、移転日が未定となっていて、いつ送ればいいかわからない場合があります。そのような時でも、お知らせを送った後に移転日が確定している場合もありますので、一度相手先に確認してみましょう。それでもわからない場合は、贈り物選びの際に注意が必要です。贈り物によっては、注文から発送まで時間がかかるものもあります。急に移転が決まった際に、すぐ送れるものを選ぶか、前もって手配しておき、発送日を運送会社に連絡するだけにしておく、といった準備をしておきましょう。準備をせず、直前に慌てて贈ろうとしたら希望日にとどかないという事態も起こり得ますので、気を付けましょう。

移転祝いの相場について

移転祝いの相場は、取引先の場合で30,000~50,000円程度ですが、特に重要な取引先の場合は、50,000円以上のお祝いを贈る場合もあります。反対に、それほど付き合いが密ではない取引先や下請けの場合は、10,000~20,000円程度の品物でも問題ありません。

友人や知人の会社経営者などがオフィス移転をした場合は、5,000~10,000円程度の予算で、新しいオフィスで使える雑貨類などを贈ります。相手やオフィスの雰囲気に合った品物を選びましょう。 親族間では、10,000~30,000円程度のお祝いが目安となります。

尚、移転祝いの相場は、相手企業との関係や、相手企業の規模によっても異なります。大企業に対して贈る場合、ほかの取引先からも立派なお祝いが多数届くことになるため、移転祝いの品がどうしても比べられてしまいます。極端に見劣りするようなことがないよう、ある程度しっかりした物を贈るようにしましょう。

移転祝いを贈ってはいけない場合がある!?

取引先からオフィスを移転するお知らせがあっても、お祝いを贈ってはいけない場合があります。前述でもお知らせしましたが、それは、事業縮小や事業撤退など理由で移転する場合です。消極的な移転の場合は、移転祝いを送ることは失礼にあたりますので注意しましょう。知らずに送ってしまうということを避けるためにも、先方に移転祝いを送ってもいいかをしっかり確認しましょう。また、相手先が贈答品を辞退すると伝えてくる場合もあります。社交辞令的な遠慮ではなく、会社や、お返しの事情から本当に断っている場合もありますので、注意が必要です。

オススメの移転祝い

古くから祝い品として定番は胡蝶蘭です。胡蝶蘭は華やかで長持ちする上に、「幸福が飛んで来る」という花言葉と、鉢植えは「根付く」という意味があり、縁起が良い贈り物として、移転祝いの品として重宝されています。また、花粉や香りも少ないため、飲食店へのお祝いなどにもよく利用されています。注意点としては、花の数は奇数になるようにすること、胡蝶蘭は相手先の規模によって相場も変わってくるので、高すぎず、安すぎない、相場に見合ったレベルのものを贈りましょう。

そのほか、現金や商品券、雑貨類、お酒、観葉植物などもよく利用されているお祝い品です。お酒や雑貨は好き嫌いがあり、観葉植物も胡蝶蘭に比べてかさばる場合が多いことなどから、相手の好みがよくわからず贈ってしまうと、喜ばれない可能性もあります。不安なときは、相手に必要な物を選んでもらえるカタログギフトなどを利用するのもおすすめです。

今後のお付き合いを継続していくためにも、いい印象を持ってもらえる移転祝いを贈ることが大切です。特に重要な取引先への贈り物は、妥協せずに選ぶようにしてください。

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移転祝いのマナー

移転祝いを現金で渡す場合は、花結びの水引の祝儀袋を利用します。表書きは「御祝」や「御移転御祝」などとし、下部には会社名、もしくは会社名と社長の名前などをしるします。個人で贈る場合は、会社名を入れずに氏名だけを書きます。尚、通常のお祝いでは、「目上の方に現金を渡すのは失礼」とされることもありますが、移転祝いの場合は現金を渡しても失礼にはあたりません。 ただし、中には「味気ない」と感じる人もいますので、注意が必要です。親族間など、気遣いの必要がない間柄の場合は、現金を贈ることで必要な物を買う資金にしてもらえるため、おすすめです。

品物を贈る場合も、現金を贈る場合と同じで、花結びの水引の印刷されたのし紙に「御祝」や「御移転御祝」などと表書きをします。直接持参するときは、外のしをかけるとひと目で「お祝いの品である」ということがわかります。一方、花を贈る場合は、のしの代わりに立て札をします。立て札は、自分自身で書くのではなく、花の配送を依頼する業者に依頼して書いてもらいます。書き方などは専門業者に任せることができるため、あまり気にする必要はありません。原則として、「移転御祝」や「祝 移転」「御祝」などという文字をしるし、その横に自社の社名、さらに隣に自分の役職と氏名(会社として贈る場合は一般的に代表取締役の名前)をしるすことになります。自社の名前だけでなく、相手企業の社名もしるすことがありますが、書かなくても失礼にあたることはありません。

移転祝いにNGな贈り物とは?

まずは移転祝いの際の贈り物で良くないとされているのは、火を連想させるものです。これは火が「火事」を連想させるためと言われています。手に入れた財を灰にしてしまわないように、という意味が込められています。せっかく新しい場所で、新たなスタートを切ろうとしている相手に、火事を連想させてしまうのはもちろん避けた方が良いですよね。火を連想させるものとしては、ライター、灰皿、マッチ、キャンドル、ストーブやヒーターなどの電化製品があげられます。中には、贈り物に適していそうなものもあるので特に注意が必要です。

そして移転祝いには火を連想させるものがタブーとされるので、赤いものも良くないとされています。加えて、赤いものは「赤字」も連想させるので縁起が良くないといえます。特に胡蝶蘭や花のアレンジメント、スタンド花などを贈る場合にも花の色に気を付けたほうが良いです。加えて、包装紙やラッピング等にも赤を使うことは禁物です。ただし、おめでたい紅白の配色はタブーではありません。また、贈る相手の会社のコーポレートカラーが赤で、赤いものを贈りたい場合もあると思います。そのようなときは先方に確かめるか、一言添えると良いでしょう。赤色のものは日常に溢れていますし、赤は華やかな色で、一見するとお祝いに適しているように思えます。

移転祝いだけに限ったことではないですが、マット、スリッパ、踏み台、靴、靴下などの踏みつけて使うものを目上の人に贈ることはNGとされています。目上など関係なく、仕事上で大切な関係がある取引先に対して贈ることも避けたほうが無難です。重要な取引先に関してはいうまでもありません。理由は「あなたを踏みつけて上へいきます」という意味があると捉えられてしまい、失礼にあたるからです。移転先で役立つ、実用的な雑貨を贈ろうとして、マットやスリッパなどを選んでしまうことは、ないとは言い切れません。

移転祝いのメッセージのマナー

取引先に贈る場合は、ビジネス文書と同じように、改まった書き方にしましょう。お祝いの気持ちを伝えるものですので、否定的な表現は避けましょう。そして移転祝いの贈り物と一緒にメッセージも一緒に送りましょう。手紙の文面には、下記の忌み言葉を避けましょう。
 

【移転祝いの忌み言葉一覧】
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