『田舎起業』に向いている職種とは?『田舎起業』にはどんなメリット・デメリットがあるのか?

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今までは、最先端のビジネスは都会という考え方が主流でしたが、都心にこだわらず、実際に田舎で起業してビジネスを構築している人も多くいます。

今回は、田舎起業に向いている職種や田舎起業にはどんなメリット・デメリットがあるのかについて解説していきます。田舎起業を検討している方は是非ご自身の起業の際に役立ててください。

田舎起業おすすめの職種とは?

事業を立ち上げるにあたって事業所をどこに置くかは、経営を安定させるために重要な要素です。人の出入りが多い都会でビジネスを始める人は多いですが、事業を成功させるなら田舎で起業するのが向いている職種もあります。

IT関係(ライター・デザイナー・プログラマーなど)

IT関係の特徴は、IT環境さえあればどこにいても仕事ができる点です。交通が不便な田舎にあっても、営業、受注、発注、納品まで、すべてインターネット上で完結できます。

インターネット回線さえあれば基本的に場所を問わない職業は「ライター・デザイナー・プログラマー・イラストレイター・エンジニア」などがあります。ノマドワーカーというオフィス以外の様々な場所で仕事をする人が増えてきている事からも分かるように自由度の高い仕事です。回線が繋がりにくいという場所もあったりしますのでその点はしっかり確認しておきましょう。

インターネットショップ

場所を問わずできる商売ビジネスとはつまり、インターネットを使った事業ということでしょう。ネットショップはその代表的な例です。現存するネットショップの数が膨大であるがゆえに、商品の選定が肝要です。たとえば、周りに農家が多いエリアに住んでいる場合は、農作物の販売もひとつのアイディアかもしれません。商品の販売に関しては全国どこでも行えますが、仕入れの提携を組むまでのアプローチには直接交渉が欠かせません。居住地域の特色を生かした商品に目をつけ、インターネットで販売するのはよい方法の一つです。

また、自作のアクセサリーや服飾品販売も、場所を問わず行えて、投資額も少なく済むアイテムです。入園シーズン前なら手提げ鞄やランチョンマットなどの通園グッズ、ハロウィンやクリスマス前にはイベントで使えるドレスアップアイテムなど、季節ごとの需要に合った商品を意識して展開していくとより売り上げを上げやすいでしょう。

コンサルティング

自分の得意なことや知識、スキルを販売するという意味では、コンサルティングも商売ビジネスに当てはまります。Skypeなどを使った遠隔でのコンサルティングが主流となってきているので、場所を問わずにできるビジネスです。

個人のホームページやブログで情報発信する、ビジネスツールを販売するサイトに登録するなど、集客の方法はさまざまです。はじめは無料コンサルを行って、ある段階から有料化する、10回限定のメールマガジンを登録者に無料配信し、続きを知りたい人に対しては正式に有料登録を促すなど、すでに成功しているコンサルタントの商売ビジネス事例を研究して、自分なりの最適なアプローチを模索してみましょう。

飲食店

開業する地方の特色を生かし発信する事で、特別な場所となり話題になる可能性を秘めています。人の欲求でもある食欲を満たし、エンターテイメント要素がある事で独自ブランドを作り上げ、離れていてもだからこそ行きたい!と思われる飲食店を目指しましょう。

田舎の良さである自然環境を存分に活用したり、その地域にしかないものを取り入れオリジナリティ溢れる場所を提供できるといいでしょう。

農業

田舎に行くと首都圏では感じられない自然環境に魅了された経験はありませんか?田舎でしかできない職業として農業があります。農業を始めるには土地が必要になってきますので東京ではなかなか難しいかもしれませんが、田舎では可能です。

ただ家庭菜園とは違い、しっかりとした知識やノウハウが必要になりますので学びは必要になります。その土地に精通している地方自治体や農業団体などの情報なども調べて関わり合いながらスタートすると良いでしょう。

(参考記事)農業での開業について

クリエイティブ関連

写真家や陶芸家、画家などの職業があります。写真家は個展を開いたり商業写真を撮影したりして収入を得ますが、ストックフォトサイトを使えばインターネット上でも簡単に写真販売が可能です。ストックフォトは写真をアップロードしたら運営サイトの審査を待ち、合格したら写真販売できる仕組みになっています。写真初心者でもチャレンジできるサイトから、プロレベルの人しか登録できないサイトまであります。

そして陶芸家は、土を練ったりろくろを回したり、陶器を焼いたりなどの設備が必要です。アトリエの規模にもよりますが、必要最低限の設備と面積でよければ10~20万円程度で設営できます。観光客向けに陶芸教室を開いたり、販売したりもできるでしょう。制作過程を動画にして、YouTubeなどにアップしている人も増えています。繊細な手作業や制作物の完成度の高さに再生回数が増えれば、広告収入で稼ぐこともできます。工夫次第では、昔とは違った稼ぎ方ができるのも、クリエイティブ関連のメリットでしょう。

田舎起業のメリット

ここからは、田舎起業のメリットをご紹介します。

低コストで起業・開業が可能

田舎で起業するとコスト面を抑えてスタートする事が可能です。賃貸料・土地代・人件費が安く、起業する際のコストが抑えられます。引越しして起業という場合にも、移住資金・転入奨励金・家賃補助などが用意されていたり、引越し費用を全額負担している自治体もあります。

補助金や助成金制度が豊富

国が地方への移住に力を入れており、首都圏に比べて補助金や助成金などの支援金を獲得できるという点もメリットです。中には新規開業店舗改装費用や新築住宅購入奨励金などがある土地もあります。

固定費が安価

起業して毎月かかるコストとして固定費と変動費がありますが、売り上げと関係なくかかってくる固定費を田舎では大幅に抑える事ができます。ガスや電気代などは首都圏と同じようにかかりますが、水道が井戸などの場合には水道代が安く済み、家賃や人件費も首都圏に比べると低コストです。

それ以外にも生活面で、地元の農家さんとの繋がりなど出来れば地元食材が新鮮且つ安く手に入る事もありますので食費を抑える事も可能になります。

伸び伸びとした環境で仕事できる

田舎起業は、自然環境に恵まれ、のびのびとした気持ちで仕事に取り組めます。ほぼストレスのない環境でクリエイティブな時間が過ごせます。

競合他社が少ない

田舎起業に向いているのは、競合他社が少ないというメリットがあるからです。ビジネスチャンスを作るために、多くの起業家が都会へ出ます。都会ではすでにさまざまなサービスが展開されており、競合がひしめき合っています。同じ地域内で同業店舗が密集しているケースも少なくありません。いくら需要があっても供給過多になれば、経営はうまくいきません。多くのライバルを押しのけて勝ち上がっていくのは至難の業です。

田舎で競合が少ないのは、もともと住民の数が少ないので、顧客数自体も少なくなるからです。確かに、田舎で需要のない分野の事業を起こしても成功できる確率は少ないかもしれません。しかし、個人事業主の存在が少ない田舎ほど、際立つ存在になれる可能性を秘めています。重要なのは、その地域で必要とされている商品やサービスを展開することです。

田舎起業のデメリット

当然ですが、メリットもあればデメリットもあります。

人口が少ない

田舎だと単純に人口が少なく薄利多売の店舗になると集客面でやや不安が残ります。その人口を考えた上で貴方の提供するサービスが求められるのか、サービスと提供金額などをしっかりと見極めた上で起業する事が大切です。

通信環境が整っていない可能性がある

地方ではインターネット環境が整わず、ネット速度も速くないという印象を抱かれる方も多いです。一部の地域では光回線の提供エリアではないため、ADSLを使う必要性が出てきます。この場合、ネットの速度は大幅に低下します。

新しいものを受け入れにくい

田舎では地域の繋がりがしっかりしているイメージがあるかと思いますが、横の繋がりがしっかりしている分、他から来た人や新しい事を受け入れにくいという面もあります。

しかし、誠実に地域の方との交流を深める事で信頼できる関係性を築けば色んな面で協力しあえる強い味方になってくれます。首都圏ではあまり地域の事など関わらなくても良かった環境でも、田舎では地域との連携が欠かせないものになってくる事も忘れずにしておいた方が良いです。

海外をターゲットにしたビジネス展開もあり!?

円安や日本のサブカルチャーの世界的ブームを受けて、日本を訪れる外国人観光客の姿が目立つようになりました。

特に観光・レジャーでの訪日外国人向けのビジネスは、今後も大いに期待できるでしょう。例えば、少しでも宿泊費用を安くしようと、民泊を選ぶ訪日外国人が多いです。田舎の広い住宅なら、民泊施設としてピッタリです。日本の田舎暮らしを満喫してもらいながら、近隣の観光なども楽しんでもらえるでしょう。そして外国語で宿泊者の利便性確保も必要なので、英語ができる人は仕事で語学力を発揮できるでしょう。

まとめ

いかかでしたでしょうか?田舎起業に向いている職種やメリットデメリットについて解説しました。

田舎で事業を起こすなら、田舎だからこそできるビジネスである点が重要です。今回紹介した職種のなかには、田舎ではなくてもできるビジネスもあります。しかし、経営を安定させるためには、固定費の削減になるので田舎のほうが効果的な場合もあります。わざわざ競争相手の多い都会で事業を起こすよりも、無駄な労力をかけずにすむでしょう。

なによりストレスなく田舎でのライフワークを検討している人にとっては田舎起業は大変メリットになります。実際にこの場所で起業したいと思える場所があるのであれば、改めて仕事をする場所としてどうなのか足を運び、実際のイメージと繋げていきましょう。

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