【飲食店開業】キッチンはどのタイプにする!?オープンキッチンとクローズドキッチンの違いや、それぞれのメリット・デメリットについて解説

投稿:
更新:


飲食店において、「厨房」は非常に重要な意味を持つ箇所であり、要という場所です。そうであるからこそ、厨房の形やあり方には気を配らなければなりません。

今回は、飲食店における「厨房の形」の違いや、それぞれのメリットとデメリットについて解説していきます。

※この記事を書いているVector Venture Supportを運営している株式会社ベクターホールディングスが発行している「起業のミカタ(小冊子)」では、更に詳しい情報を解説しています。無料でお送りしていますので、是非取り寄せをしてみて下さい。

オープンキッチンとクローズドキッチンとは?

飲食店の厨房レイアウトは、オープンキッチンとクローズドキッチンの2種類に大別されます。それぞれどんな特徴を持った厨房レイアウトなのか見ていきましょう。

オープンキッチン

開放的で、店が広く見えるのが「オープンキッチン」のタイプです。これは客席に対して厨房が開かれて見えるようになっているタイプであり、「壁」などによって仕切られることが少ないためとても広々とした印象を抱かせることができます。

多い業態として、寿司屋やラーメン屋、焼き鳥屋、BARなどが挙げられます。客席と厨房の空間が遮られていないため、調理の様子が常にお客様にオープンになっているのが特徴です。活気ある雰囲気を演出しやすく、さまざまなお店で採用されています。

クローズドキッチン

クローズドタイプのキッチンの場合、基本的には厨房が客席から独立しており、扉や壁などで仕切られています。

多い業態として、フレンチやイタリアンレストラン、ファミリーレストランなどが挙げられますが、厨房と客席のスペースが完全に区切られているため、調理の様子をお客様が目にすることはありません。シェフは調理に、お客様は提供される料理の味や同伴者との会話にそれぞれ集中できます。

【無料】飲食開業相談会を実施しています。飲食開業相談会申し込みはこちらから。

オープンキッチンのメリット・デメリット

お客様の目の前で料理を完成させるオープンキッチンですが、開放感ある空間ゆえ、デメリットが生じることも。メリットとデメリットをそれぞれチェックしていきましょう。

オープンキッチンのメリット

客席の近くで料理をするオープンキッチンは、調理中の香りや音などもお客様に感じてもらうことが可能。目の前で料理が出来上がっていく様を見せることで、料理を待つ時間もエンターテイメントとして楽しんでもらえます。加えてお客様は使用する食材や調理工程を確認できるため、衛生面への安心を高めることにも繋がります。

また、厨房から客席が見えるため、料理提供のタイミングを見計らいやすいのもメリット。キッチンからそのまま料理を提供できるなど、オペレーションを簡素化しやすいため、スタッフの人数が限られる個人店でもホール運営が可能になります。

オープンキッチンのデメリット

一方、お客様に魅せる厨房を目指すあまり、調理のしやすさだけでなく、細部のディスプレイなど見え方にこだわるお店も少なくありません。こだわり次第では一般的な厨房に比べ、内装費が余計にかかってしまう場合があります。

厨房と客席との距離が近い場合は、油や煙が客席に及んでしまうことも。レイアウトによっては余計に掃除の手間がかかってしまうこともあるでしょう。また、オープンキッチンで新人スタッフを教えながら調理することは、お客様の不安をあおることになります。営業時間中のスタッフ教育がしづらいため、指導方法を工夫しましょう。

クローズドキッチンのメリット・デメリット

多くの飲食店で採用されているクローズドキッチンですが、場合によってはデメリットを感じることもあります。どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

クローズドキッチンのメリット

客席と厨房が区切られているため、調理に必要な明るさを考えずに客席の内装を演出できます。照明を暗めにするなど、雰囲気重視の空間をつくることも可能です。加えて、厨房の設計も客の目線を気にせずに、調理や収納のしやすさを優先できます。

また、クローズドキッチンでは厨房スタッフが接客を考えず、調理のみに集中できるのもメリット。集中して多くの料理を一気に作らなければならないような、大型の高級レストランなどに向いています。

クローズドキッチンのデメリット

客席から見えないということは、それだけ客の目線を気にする必要がないということ。そのため、つい整理整頓や衛生面がおろそかになりがちです。時間や曜日を決めて掃除をするなど、整理整頓をルーティン業務の一つに入れましょう。

また、客席と厨房の距離が離れているため、料理を提供するタイミングが掴みづらく、スタッフのオペレーションが難しくなります。ホールスタッフと連携し、配膳のタイミングを見極めるようにしましょう。

こちらから。

「オープン」「クローズ」以外にも工夫は様々!?

今までは、「オープンキッチン」「クローズキッチン:について解説してきましたが、各飲食店でそれぞれ工夫もこらしています。

あるお店では、厨房自体はクローズドタイプでしたが、天井部分が鏡張りになっており、客席からはその鏡を通じて厨房のなかを見られるようになっていました。この場合、「透明性」と「臭いの遮断」を両立させることが可能です。

またあるところでは、飲み物を作ったり軽食を作ったりするのをバーカウンターのようなオープンタイプでやっており、メインとなる料理はクローズドタイプのキッチンでこなすという形態をとっていました。

このように、厨房のタイプは実にさまざまですので、「厨房のスタイル」とあわせて、厨房の形態についても考えていきましょう。

レイアウト変更にお金がかかる?

一度設置してしまったキッチンの移動は、簡単ではありません。キッチンの解体跡・移動先ともに内装工事が発生し、水道やガス、電気なども新たに配線し直さなければなりません。

特に、オープンキッチンからクローズドキッチンへのレイアウト変更は、壁の造作工事も発生するため内装工事が割高になります。賃貸物件であれば、移動できるスペースも限られており、移動そのものが叶わない恐れもありますので、計画段階でしっかり決めて置く必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、飲食店における「厨房の形」の違いや、それぞれのメリットとデメリットについて解説してきました。

オープンキッチンとクローズドキッチンは、それぞれメリットとデメリットがある厨房です。最近では両者のメリットを取り入れ、厨房の一部だけを見せたり、ガラス張りにしたりする、セミオープンスタイルの厨房も登場しています。自分の店舗にはどのようなキッチンが合っているのかを考え、最適な厨房レイアウトを選ぶようにしましょう。

より詳しい情報や起業・開業に役立つ情報は「起業のミカタ(小冊子)」を無料で贈呈していますので、合わせてお読みください。

相談会

相談会

今まで1,000人以上の相談会をしてきたアドバイザーが、豊富なデータ・最新情報とノウハウ、専門家の知見を元に、無料かつ約30分~1時間ほどで「起業・開業ノウハウ」をアドバイスします。