政府系金融機関「日本政策金融公庫」の歴史や主な事業について解説

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政府が100%出資している政府系金融機関である日本政策金融公庫。通称として、「公庫」や「日本公庫」とも呼ばれています。小規模事業者や起業者などに事業資金を融資し、企業だけではなく教育ローンのための融資も設けています。

今回は、日本政策金融公庫の歴史や主な事業について解説していきます。

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日本政策金融公庫の歴史と特徴

政府の金融機関となっている日本政策金融公庫は、「セーフティネット機能の発揮」「日本経済成長・発展への貢献」「地域活性化への貢献」という役割を目的に設立されました。日本政策金融公庫の歴史はそれほど長くはなく、政府系の金融機関の統廃合によって、2008年10月1日に設立された機関になります。

以前は、小口の事業資金や教育資金は国民生活金融公庫が行い、中小企業者の長期融資には中小企業金融公庫が行っていましたが、複雑で使にくいということから、日本政策金融公庫が設立したことによって統合されたのです。基本的な業務内容としては、前進機関であった「国民生活金融公庫」「農林漁業金融公庫」「中小企業金融公庫」が行っていた業務を引き継いだ形となっています。そして沖縄を除く46都道府県をエリアとしており、全国の事業者の方の心強い味方になっています。なお、同じく政府系の日本政策投資銀行とは別法人です。ちなみに日本には政府系金融機関は5つあります。

特徴として、民間の金融機関で融資を受けられなかった方や創業される方、中小企業や小規模事業者、農林水産業者などを支援するために融資を行い、銀行よりも融資が受けやすく、低金利などの貸し付け条件が良いことが挙げられます。

民間金融機関との違いとは?

政府系金融機関である日本政策金融公庫は、資金の大部分を財政投融資から調達していますが、融資の対象者や金利、融資金額の上限、融資期間などの条件は全て国で決定されています。つまり政府が取り組む政策の一部を担う金融機関として位置付けられており、民間金融機関のように顧客と折衝して、融資条件を決めることができません。政府が中小企業や農林水産業の政策を遂行する手段として、様々な補助金制度や減税措置を実施しますが、それに並んで日本政策金融公庫の融資があるという事です。

こちらから。

日本政策金融公庫の3つの事業

日本政策金融公庫の柱となる「国民生活事業」「中小企業事業」「農林水産事業」の3つの事業について解説していきます。それぞれがどんな役割と特徴を持っているのか説明していきます。

国民生活事業

起業家にとって一番身近なのが「国民生活事業」になります。「国民生活事業」は、事業を営んでいる方なら誰もが利用することができます。起業を考えている方を始めとして、食料品店、工務店などの地域に密着した企業やベンチャー企業、新事業のパイオニアとなりえる企業まで、いろいろな職種の小規模事業者の方が融資などの支援を受けています。

◇ 融資の特徴

・約9割が従業員9人以下の小規模事業者が利用
・小口融資主体
・担保に依存しない融資を推薦している

「国民生活事業」は経営支援サービスも提供しており、「経営に役立つ財務診断サービス」「各地でのセミナー開催」「創業計画書の作成のアドバイスなどの創業サポート」が利用できるようになっています。さらに、小規模事業者以外にもお子さまのいる家庭に向けての教育ローンも提供しています。

中小企業事業

中小企業を応援している「中小企業事業」では、中小企業者への長期固定金利の融資を取り扱っています。製造業を中心として、幅広い業種に利用されている「中小企業事業」です。

◇ 融資の特徴

・約8割が20人以上、約9割が資本金1,000万円以上の中小企業が利用
・平均融資金額は約1億200万円
・融資の約5割が5年以上。返済計画の立てやすい固定金利

「中小企業事業」が行っている経営支援サービスには、「経営に役立つアドバイス」「ビジネスパートナー探し」「企業経営に役立つトピックス」を提供しています。

農林水産事業

「農林水産事業」は、天候の影響が受けやすく、投資回収に時間がかかってしまう農林漁業者への融資です。また食の安全の確保、農食連携を支えるために食品産業向けての融資も提供しています。セーフティネットでは、自然災害や家畜伝染病、農産物の価格下落などの経営が悪化した時の支援を機動的に行っています。

「農林水産事業」が行っている経営サービスでは、「農業経営アドバイザーとなる職員による相談」「年2回のアグリフードEXPO開催」「情報誌AFCフォーラムでの情報提供」などです。アドバイスと情報提供、EXPO開催など、いろいろな経営サービスを提供しています。

まとめ

国の金融機関として設立された日本政策金融公庫は、小規模事業者や中小企業者、さらにはお子さまのいるご家庭の教育の支援を行っている機関です。銀行よりも良い条件で、借入れることができるので、融資を受ける側にとっては、力強い存在となるでしょう。

数多くある融資制度を提供してくれる日本政策金融公庫は、「国民生活事業」「中小企業事業」「農林水産事業」の3つ事業から成り立っていますので、ご自身がどの事業に適しているのかを把握してから相談するようにしましょう。

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