当記事では、彫刻家での開業について解説していきます。
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彫刻家とは?
彫刻家は、粘土類、石材、木材、金属などあらゆる素材を彫り刻み、立体的な造形芸術を表現する仕事です。「空間造形作家」や「立体アーティスト」と呼ばれることもあります。
彫刻家になる為の資格や顧客先について
彫刻家になるために必要な資格はとくにありません。基本的には芸術系、美術系の大学で彫刻を学ぶ人が多いでしょう。ただ彫刻学科を卒業しても、すぐに彫刻家として生計が成り立つわけではありません。学校の教師や彫刻教室の講師、美術館の学芸員などの仕事をしながら、創作活動を行う人もたくさんいます。そのため教員免許や学芸員の国家資格を取得する人も多くいます。
彫刻論やデッサンに始まり、塑造(そぞう)・テラコッタ、石彫、木彫、金属、その他の各領域に応じて、立体造形力や素材の知識、鋳造(ちゅうぞう)などの技法を学ぶ必要があります。あるいは彫刻家の工房に弟子入りする人もいます。
ほかの芸術家と比べても、とくに開業してやっていくのは厳しいともいわれています。ただ、自治体や企業からのモニュメントやシンボルなど大口の仕事を依頼され、安定して高収入を得ている彫刻家が存在することも事実です。芸術分野というよりは都市計画や建築分野などとのコラボレーションによって、仕事が拡大する可能性もあります。
これまでにない多彩なアイデアを発揮することで、彫刻家としての新しい未来を切り開くことができるかもしれません。
開業する場合の手続き
個人事業主として行う場合、一般的な手続きとして、個人事業の場合、個人事業の開廃業等届出書、所得税の棚卸資産の評価方法・減価償却資産償却方法の届出書、青色申告承認申請書等を納税地の所轄税務署へ提出します。また、個人事業開始申告書は事業所所在地の都道府県税事務所へ。詳しくは、最寄りの管轄行政に問い合わせが必要です。
法人として会社を設立する場合、定款作成、会社登記をし、法人設立届出書、青色申告の承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書、法人設立届出書(地方税)などを提出します。
まとめ
彫刻家として独立・開業するのは難しいですが、手で物をつくるのが好きな人や自身で作った彫刻物が認められれば、開業する道も開けてくるかもしれません。まずは経験を積み、販路先となる企業や自治体などの目途がついた際には開業を検討してみるのも良いでしょう。