建築板金工での開業について

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当記事では、建築板金工での開業について解説していきます。

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建築板金工とは?

建築板金工とは、金属板を加工して、屋根材、葺き付け、雨ドイなどの屋根工事や、外壁、ダクト、水回り工事などを施工する仕事です。戸建て住宅やマンション、ビル、工場など、さまざまな建物に対して施工を行いますが、とくに木造建築物は、木でできた構造体へ雨水が侵入するのを防ぐため、建築板金の必要性が非常に高まります。屋根に対しては、金属板の前にアスファルトルーフィングという防水紙を施工し、外壁に対しては、透湿性の防水シートを貼ってから、胴縁という材木でシートの押えと外壁下地を兼ねたものを施工します。

また、金属製の外壁だけでなく、セメントを主原料としたものを使用するときもあり、「板金」という名称ではあるものの、窓以外の雨仕舞全般を手掛ける職業といえるでしょう。熟練してくると、実作業だけでなく、施工図の作成や、数量・価格の積算といったデスクワークまで行うケースもあります。

資格

建築板金工には、「建築板金技能士」という国家資格が存在しています。この資格がないと仕事ができないわけではありませんが、資格を取得すれば自身のスキルを客観的に証明することができ、また転職などにも非常に役立ちますので、受験する人は多いようです。

技能検定試験は「内外装板金作業」と「ダクト板金作業」の2種類に分けられ、それぞれに難易度の異なる1級・2級などの区分があります。なお、同資格は「名称独占資格」であり、建築板金技能士を名乗るためには資格取得が必須です。

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開業する場合の手続き

個人事業主として行う場合、一般的な手続きとして、個人事業の場合、個人事業の開廃業等届出書、所得税の棚卸資産の評価方法・減価償却資産償却方法の届出書、青色申告承認申請書等を納税地の所轄税務署へ提出します。また、個人事業開始申告書は事業所所在地の都道府県税事務所へ。詳しくは、最寄りの管轄行政に問い合わせが必要です。

法人として会社を設立する場合、定款作成、会社登記をし、法人設立届出書、青色申告の承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書、法人設立届出書(地方税)などを提出します。

開業に必要な資金

屋根などの大きな材料は業者によって現場に直接搬入されるため建築板金工が運ぶ必要はありません。ただし、「役物(やくもの)」と言われる小さな部材は自社の事務所や工場で加工を行うことがほとんどです。独立・開業するにはこの「役物」を加工するだけの工場や作業場が必要です。

また、座雨量の加工のために必要な工作機械をそろえるのにも多額の費用がかかります。さらに、各現場へ通うための自動車、仕事内容によっては高所作業車やクレーン車なども必要ですし、それを駐車する土地も必要です。

仕事さえ確保できれば独立できるわけではないため、注意が必要です。

まとめ

少子高齢化による人口減少や、都市部のマンションが人気を博している影響から、建築板金工の主戦場である木造戸建て住宅の着工件数は徐々に減少傾向にあります。しかしその一方で、既存住宅のリフォーム需要が高まっており、建築板金工は手掛ける事業フィールドを多少変えながらも、引き続き活躍し続けるでしょう。

そして、実力だけでなく、仕事を受注できるようなコネクション、信頼を得られる資格取得など、さまざまな準備をしてから独立・開業することが大切です。

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