個人事業主におすすめの肩書きとは?役職との違いやルールをご紹介

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会社勤めをしている時には、会社が決めた役職や肩書きが入った名刺を使いますが、個人事業主の場合には自分で自らの肩書きを自由に決めていきます。ただ、個人事業主が名乗れない肩書もあることはご存知でしたでしょうか?

そこで今回は、個人事業主として使用できる肩書きなどについてご紹介していきます。

そもそも肩書きとは?

「肩書き(かたがき)」とは、氏名の上部や右肩に官位・職名などを添えて書くことです。また、そうして書かれてある官位や職名についても言います。「右肩(右上)に書く」ということで、「肩書き」の名がついています。

そしてもう1つの意味合いとして、「社会的な地位や身分を示す、爵位、勲等、学位、役職名など」というものもあり、現在はこちらの方が一般的に使われています。具体的には、「肩書きがものを言う世の中」「肩書きを信用してだまされた」のように使われます。

肩書きと役職の違い

肩書きのほかに自分を表すものとして、役職という言葉があります。肩書きと役職には明確な違いはなく、どちらも似たような意味合いを持っています。ただし、役職のほうがより具体性が必要です。正確にいえば、役目とその仕事内容を表している場合は、役職になるということです。たとえば、チーフマネージャーや宣伝部部長など、明確なポジションがある場合は、これを肩書きといわず役職とすることも多いです。

また、管理職手当が発生する肩書きは、役職となります。まさに、チーフマネージャーや営業マネージャーなど、管理する立場にあって手当が発生している場合は役職に当てはまります。肩書き、または役職は、会社の組織編成によって変化するといっても過言ではありません。

個人事業主が名乗れない肩書がある!?

実は、肩書きには、法律に基づいて個人事業主が名乗れないものがあるのです。それが「取締役」です。

企業のトップは、一般的に「代表取締役」や「取締役」という肩書きは多いのですが、この肩書きは個人事業主では使うことができません。その理由は「取締役」とは、取締役会が置かれている株式会社の経営者のトップ陣に限り使うことができると法律で定められている肩書きだからです。つまり、取締役会を置いていない会社や個人事業主は、経営判断を行っていて事業を取り締まるトップであったとしても「代表取締役」や「取締役」という肩書きを使うことはできません。

一方で、職制に基づいた肩書きは、法律で定められてはいないため、個人事業主で使用することが可能です。職制とは「部長」「課長」のように職場での役職を表す肩書きのことです。このように考えると「社長」も職制に基づく肩書きですので、個人事業主が事業の「代表」としての意味合いで「社長」という肩書を名刺に書くことに制限はありません。

個人事業主はどんな肩書きを使ったらいいのか?

ここでは、個人事業主に良く使用される肩書きをいくつか紹介していきます。

代表

個人事業主の名刺に記載する肩書きとしては、前述の通り代表というワードがあります。最も一般的に用いられるものといっても過言ではないでしょう。取締役は使用することができませんが、「代表」という言葉であれば、なにも問題はありません。

代表取締役に近い印象を与えることもできるので、相手にも理解してもらいやすい肩書きの最有力候補でしょう。もちろん、代表という肩書きにあわせて、デザイナーやライターなどといった仕事内容を記載するのも一つの手です。

店長・所長

事業の内容によっては、代表などと名乗るより、これらの言葉を使ったほうが分かりやすい場合もあります。たとえば、インターネットや実店舗でショップ運営をしている場合には、「店長」と名乗るほうが、顧客にとってわかりやすい印象を与えることもできます。

ほかにも、建築士や税理士など士業で事務所を構えている場合は、「所長」という肩書きのほうがわかりやすいことも多いです。事務局などの場合には、「事務局長」とすることもあります。「それだけではしっくりこない」「相手により分かりやすく裁量権があることなどを伝えたい」という場合には、「代表兼店長」などという表現をしても良いでしょう。

CEO

欧米の企業で使われることの多いCEOを使うのも一つの手です。CEO(chief executive officer)とは、最高経営責任者を意味します。代表取締役と同じような意味合いを持ちますが、個人事業主の名刺に記載してもまったく問題はありません。

グローバルな事業を展開している場合には、より効果的な肩書きであるといえるでしょう。ただし、事業規模によっては適さないことも否めません。大げさに感じられ、与えたい印象とずれが生じてしまう場合もあるので注意が必要です。

コンサルタントやデザイナーなど

代表や所長、社長などの肩書は大袈裟な感じがするという個人事業主におすすめなのが、自分の仕事の内容を肩書にするという方法です。仕事内容を肩書にする例としては以下のようなものがあります。

・コンサルタント
・デザイナー
・アドバイザー
・ディレクター
・プランナー

さらに自分の営むビジネスを明確化するために、「経営コンサルタント」「照明デザイナー」「ファッションアドバイザー」「映像ディレクター」「ファイナンシャルプランナー」といった形で、業種や分野を付けることもできます。こうした顧客や取引先に仕事の内容が伝わりやすい肩書を選べば、自分の仕事にプラスになるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、個人事業主として使用できる肩書きなどをご紹介していきました。

肩書きは基本的には、その当人の自由に決めることができます。しかし、法律で決められたルールがあったり、第三者からみても分かりやすい形で表現するなど、注意するポイントもあります。

名刺に記載する肩書も相手に自分のビジネスをわかりやすく伝えるツールになります。ふさわしい肩書を選べば、それがきっかけとなりビジネスチャンスが広がるでしょう。

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