現在、著名人や芸能人などが開設していることで、耳にすることが多くなったコミュニティー「オンラインサロン」。プラットフォームとして成長し続け、コロナ禍により外出の機会が減ったことで、興味を持つ消費者が増加しています。新たなウェブサービスとしてSNSでも注目されているオンラインサロンとは、具体的にどのようなコミュニティーなのでしょうか。
そこで今回は、オンラインサロンのメリット・デメリットや始め方について解説していきます。
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目次
そもそもオンラインサロンとは?
オンラインサロンを一言で表すなら、「インターネット上で展開されている、月額会員制のクローズドコミュニティ」のことを言います。会員の間だけで広がる、コミュニティのことです。これは、言い換えれば好きな人や自分が好きなことに対して金銭を支払い、有料のファンクラブを作成するようなものとも言えるでしょう。
オンラインサロンでは所属している会員以外は基本的に閲覧できない空間であるため、外部に情報が伝えられることがありません。そのため、日々の生活ではなかなか話すことができない内容でも、オンラインサロン内では価値観の近い人同士で話すことが可能です。
また、オンラインサロンは荒れにくいというのも大きな特徴の一つです。オンラインサロンは主体がFacebookであり、有料の会員であるため、誹謗中傷などが非常に少ないのです。最近では、オフ会が開催されるオンラインサロンもあり、オンラインだけではなくオフラインのコミュニティでもつながることができるメリットもあります。
オンラインサロンで何ができるのか?
オンラインサロンが注目される背景の一つには「有益な情報を求めるニーズ」が挙げられるでしょう。多様化する現代の暮らしにおいて、月額制というハードルがあっても「自身に役立つ情報を得たい」という会員と「他者が知らない情報を多くの人に届けたい」という主宰者側が結びつき、コミュニティーという収益モデルがつくられる流れになります。ターゲットを設定し、オリジナルのコンテンツを構築できれば、著名人でなくとも成功する可能性があることがポイントです。
以下で具体的な分野についてご紹介します。
ビジネスの分野
ビジネス関連では、起業などの機会を創出する講座や、企業のイベント・事業のテーマ案を募ったり掘り下げたりする活動が行えます。目標とするビジネスを紹介し、目的のための資金を募集しても問題ないです。一企業だけではまかなえない大きな企画案に共感した会員で集まり、実現に向けて事業をすすめていくことも可能になります。
スキルアップの分野
さまざまなスキルを持つ専門家が講座などを開き、自身の知識を伝えるセミナーのようなコミュニティーがスキルアップのサロンです。それぞれの道のプロからこれまで知り得なかった情報・ノウハウを取得することで、キャリアアップを目指すことも可能になります。
趣味の分野
自身が興味・関心を持つ分野のレッスンを受けることで、趣味の充実を図れるコンテンツも人気があります。ヨガやバレエなど、サークル活動のように会員同士で交流を持ちながら楽しむサロンも存在します。コロナ禍で外出が減り、健康法や運動に注目が集まっていることも、趣味のオンラインサロンが増加している要因といえるでしょう。
オンラインサロンのメリット・デメリット
利用者が急速に増えているオンラインサロンですが、加入することでのメリット、さらにはデメリットはあるのでしょうか?
オンラインサロンのメリット
オンラインサロンのメリットのひとつに、会員同士の交流があげられます。定期的にオフラインのミーティングを開催しているサロンも多く、その場で交流することができます。同じ目的で集まってきた人たちなので、親しくなりやすく、友達になったり、ビジネスパートナーとして事業をおこす人もいます。
また、有料でクローズな会のため、貴重な情報やビジネスのコツなどを知ることができます。他の媒体では得ることができない質の高いコンテンツを楽しむことができる点も、オンラインサロンのメリットです。
オンラインサロンのデメリット
オンラインサロンのなかには、個人や小規模な事務所が運営しているケースも多く、コンテンツがなかなか更新されないなど、支払った会費に見合わないサロンも見受けられます。せっかく会員になったのに、満足なサービスを受けられないことがデメリットです。
またクローズドな会ということもあり、セクハラやパワハラといったハラスメントがサロン内で起こることも珍しくありません。そのほか、主催者とサロンメンバーとの距離感が近いため、仕事を手伝わされたり、タダ働きを強いられることもあるようです。
オンラインサロンの主な分類について
一口にオンラインサロンと言っても、その内容はサロンの種類によって様々です。自分が所属しようとしているサロンがどのような特徴を持っているかについては、あらかじめおさえる必要があるでしょう。以下では、大まかにオンラインサロンを4つに分類し、それぞれについて具体的に解説していきます。
ファンクラブ型
ファンクラブ型のオンラインサロンは、カリスマ的な人物が中心に存在しており、主催者やその人脈に近づきたい方、一緒に何かをやりたい方などが所属しているサロンです。また、ファンの要素が強いため、その人物と何か一緒になってできなくともただ「お布施」を行いたいという方も所属しており、基本的にはカリスマ的人物への好意を主軸として展開されています。
このようなサロンの空気は緩めのことが多く、気軽に参加できることができる反面、スキルアップを目指そうとする方にとっては不向きである傾向です。
プロジェクト型
プロジェクト型のオンラインサロンには、カリスマのような人物がいる場合と、そうではない場合があります。こちらのオンラインサロンでは、様々なプロジェクトが存在しており、サロン内での仕事の受発注も頻繁に行われます。
メンバーの特徴としても突出した方が多く、サロンのテンションも比較的高めです。スキルを上げたい方や仕事を受けたい方にとってはメリットが大きいですが、能力値が低かったり仕事を請け負うだけの時間がない方にとっては孤独感を味わうデメリットも存在しています。
コミュニティ型
コミュニティ方のオンラインサロンは、少人数制をベースとしています。こちらのサロンでは急激に加入者を増やすわけではなく、少しずつ拡張することが特徴です。このサロンに所属するメンバーはスキルを高めたり仕事を受けたいといったものではなく、「コミュニティそのものに所属している」ことや、「サロン内の仲間意識」などを大切にしている傾向にあります。
テンションとしても、まれに高くなることもありますが、基本的には一定を保ち、メンバーに安心感や所属感を与えることを優先します。入会人数を制限していることも多く、入会する上ではハードルが高い傾向にあります。
レッスン型
レッスン方のオンラインサロンは、カリスマの主催者がサロンメンバーを鍛え上げる形式です。サロン内でもダメ出しをしたり、ふるいにかけるなどして、優秀な人材を残していきます。そのため離脱者も多く、意識の高い人だけが残り、希少性の高いサロンが形成されていくことが特徴です。
サロンメンバーのテンションも高めで、その空気感についていけないような方は淘汰されることになります。緩い雰囲気が良いという方にとってはあまりおすすめできませんが、徹底的に自分の能力値を鍛え上げたい方にとってはメリットの大きなオンラインサロンであると言えるでしょう。
有料も無料など料金体系も様々
オンラインサロンは無料のものもあり、有料の場合は月額制のサロンがほとんどです。有料の場合、月額料金は1,000円のサロンもあれば数万円というところもあり、相場としては月額3,000円~1万円くらいのサロンがほとんどです。数ヶ月まとめて会費を払うことで、月額制よりも安くなるというサロンもあります。
オンラインサロンの始め方
最後にオンラインサロンの始め方についてご紹介していきます。
テーマやターゲットを決める
まず、オンラインサロンのテーマやターゲットの決定からはじめましょう。初めてオンラインサロンを立ち上げるなら、ビジネスのことより自分が好きなことや得意なことをテーマに選んでみてください。
・どんな悩みを持っている人か?
・どんな目標を持っている人か?
・どんな価値観の人か?
また、オンラインサロンを立ち上げたからといって、講師になる必要はありません。テーマを決めると同時に、自分のポジションについても合わせて決めておくと展開しやすくなります。
サロンのタイプを決める
オンラインサロンのタイプは「ノウハウタイプ」「参加者同士の交流タイプ」「人脈つくりタイプ」の3つがあります。この中で、人が集まりやすいか、あなたがオンラインサロンを運営しやすいかを考え、どのタイプで行くのかを決めましょう。もちろん、これら全てのタイプを兼ね備えたオンラインサロンを作るのも手です。しかし、その分オンラインサロンの運営に労力がかかるため、それは会員数が多くなってきてからでも良いでしょう。
制作方法を選ぶ
次に制作方法を選びます。制作方法は大きく分けて以下になります。
・プラットフォームを使って構築する
・SNS(LINE・Facebook)を使ってグループを作る
・自前で構築する
それぞれの方法について説明します。
プラットフォームを使って構築する
オンラインサロンは、既存のプラットフォームを使って構築できます。それぞれ利用ユーザーが異なるため、目的に合わせて選びましょう。利用できるプラットフォームの例は、以下の通りです。
・CAMPFIRE
・DMM
・Salon.jp
・IDOBATA
・Square
もっとも有名なのは、DMMオンラインサロンです。サポート体制も万全で初心者におススメです。著名人や有名人も多く利用しており、知名度はNO1です。
SNS(LINE・Facebook)を使ってグループを作る
LINEのオープンチャット機能やFacebookグループなどのSNSを利用して、オンラインサロンを行う方法もあります。すべて無料で利用できるため、気軽にはじめられるのが魅力です。
自前で構築する
独自ブランドとしてオンラインサロンを運営したい人は、自前で構築することをおすすめします。動画配信機能やライブ配信機能などの必要な機能や、オリジナリティのあるデザインを追求できるからです。自前で構築するメリットとしては、必要なプラットフォームを自由に作れることが挙げられます。
月額費用(会費)を決定する
オンラインサロンの立ち上げのために、オンラインサロンの成否を左右する重要な要素の月額費用を決めます。提供するサービスに対して、適切な対価を設定しましょう。競合になりそうな他のオンラインサロンの月額料金を参考にしてみるのもよいです。例として、一般的なオンラインサロンの月額料金は500円~5,000円ほどです。
サロンの運営・集客
オンラインサロンの運営が開始できたら、集客まで検討します。たとえば、日頃からSNSで情報を発信していてフォロワーがそれなりにいる人であれば、オンラインサロンのリンクを貼って集客します。
また、オンラインサロンに関するセミナーを開催して誘導するのもよいでしょう。有料で告知をする余裕がある人は、YouTubeやGoogleの広告運用やSEOコンテンツの作成なども検討できます。立ち上げの際は集客が肝心なので、軌道に乗るまではある程度の出費も必要になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、オンラインサロンのメリット・デメリットや始め方について解説しました。
オンラインサロンを作ることで安定的な収益を生み出せるとともに、あなたのファンを作ることも可能な場となっていきます。既に存在するオンラインサロンのテーマ・コンセプト・コンテンツを参考にして、あなたのビジネスに繋げやすく、かつ続けやすい内容でオンラインサロンを作っていきましょう。