40代での起業は遅いのか?40代で起業する場合のメリット・デメリットや成功させる8つのポイントについて解説

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40代といえば、社会人になっておおよそ20年。経験もあり、資金面でも多少は余裕が出てきたところでしょうか。最近では若手の起業家も増えてきており、40代での起業は遅いのではないのか?と考える方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、40代で起業する場合のメリット・デメリットや成功させる8つのポイントについて解説していきます。

そもそも起業とは?

 起業とは、新しいビジネスや事業を創出し、それを運営するための組織(通常は会社)を設立することを指します。

起業は単に新しい会社を作ることだけではなく、新しい価値を市場に提供し、それを通じて経済活動を行う行為を指すことが多いです。

最近では、ベンチャービジネスやスタートアップ企業など、起業する若者が増えているイメージがありますよね。ただし、起業してすぐに安定収入が得られる人は稀です。

クライアントを得るためのまめな営業活動や、事業がたとえ失敗したとしても経済的には困らないよう、転ばぬ先の杖を用意するのも起業をする上では大切になってきます。

起業と「開業」「独立」「創業」の違いについて

起業と同じような文脈で使われる「開業」「独立」「創業」について、それぞれの意味や特徴を以下に説明します。

開業

特定の職業や業種において、自らの事業をスタートさせること。特に、医師、弁護士、税理士などの専門職の人が自分の診療所、事務所、クリニックなどを設立する際に使われることが多いです。

歯科医師として独自のクリニックを開設する際、「歯科医師として開業する」と言います。

独立

他の組織や会社から離れて、自分自身の力だけで事業や職業を営むこと。元々所属していた組織や会社から独立して新たに自らの事業を始めることを指すことが多いです。

大手企業での勤務を経て、その経験を活かして自分のビジネスをスタートする場合、「独立して事業を始める」と言います。

創業

事業や会社を新たに設立・始めること。起業と非常に似た意味合いで使われるが、特に会社や事業の設立初期の状態を指すことが多いです。

大企業の歴史を紹介する際、「〇〇年に創業」という形で、その会社の設立当初を指すことが多いです。

これらの言葉は文脈によってニュアンスが微妙に変わる場合があります。しかし、いずれも自らの事業や職業を始める、あるいは新たな組織や会社を設立するという意味合いが共通しています。

国内で起業する人の平均年齢は43.5歳!

 政府系100%金融機関である日本政策金融公庫の「2022年度新規開業実態調査」を見ると、国内で起業する人の平均年齢は43.5歳と、今回お知らせする40代の人が中心となっています。

さらに、起業家の平均年齢はここ10年ほど右肩上がりに上がっており、それにともなって40代の割合は年々増加しています。実際は社会人として豊富な経験を積んだ年代が起業するケースがもっとも多いという結果になっています。

(参考)日本政策金融公庫|2022年度新規開業実態調査

油に乗っている40代での起業は最適!?

 40代での起業は、その年代ならではのメリットを存分に活かすことができます。

例えば、企業でのキャリアで培った知識、経験、人脈や、貯蓄による自己資金の準備のしやすさなどが挙げられます。

地に足のついた堅実な起業には、若い世代よりも社会人としての基盤がある40代の方が向いていると言えるでしょう。

40代で起業する場合のメリットとデメリット

 40代で起業する場合のメリットとデメリットは以下の通りになります。

40代で起業する場合のメリット

経験と知識の蓄積

40代になると、多くの人が様々なビジネスシーンでの経験や知識を蓄積しています。この経験を活かしてビジネスの方向性を定めたり、問題解決を行ったりすることができます。

人脈のネットワーク

長いキャリアを持つと、多くの人々との関わりや人脈が形成されているので、ビジネスパートナーや顧客、投資家との関係構築がしやすくなります。

資金力

若い時よりも安定した収入や貯蓄があるため、起業初期の資金調達がしやすい場合があります。

リスク管理能力

過去の経験からリスクを適切に評価し、それに応じた対策を講じる能力が身についていることが多いです。

決断力

年齢を重ねることで、迅速かつ的確な判断を下す能力が向上することが一般的です。

40代で起業する場合のデメリット

体力の低下

若い頃に比べて体力が低下しているため、長時間の労働や頻繁な出張などが厳しくなる場合があります。

柔軟性の欠如

長年の経験や習慣が柔軟な思考や新しい方法への適応を困難にすることがあります。

家族や生活環境の束縛

家族や子供の教育などの生活環境が起業に伴うリスクを取りづらくする場合があります。

キャリアのリスク

もし起業が失敗した場合、再びサラリーマンとしてのキャリアを再開するのが難しくなる可能性があります。

技術やトレンドのキャッチアップ

新しい技術やビジネスのトレンドについていくのが若い頃よりも難しくなる場合があります。

40代の起業を成功させる8つのポイント

 40代での起業成功のためのポイントは、その年齢ならではの経験や知識、人脈を最大限に活用することがキーとなります。以下に具体的なポイントを挙げてみました。

1.自身の強みや経験を活かす

40代になると、長いキャリアを通じて得た専門知識やスキルがあるはずです。それを核にビジネスを展開することで、差別化や強みを明確に打ち出すことができます。

2.人脈を最大限に活用する

過去の経験から築いた人脈は、新しいビジネスの顧客獲得やパートナーシップの形成、資金調達において非常に役立ちます。

3.リスク管理を徹底する

年齢を重ねると、家族の存在や健康問題などリスクを取りづらくなる要因も増えます。従って、計画的なビジネスモデルの構築や財務計画をしっかりと立て、リスクを最小限に抑える努力が必要です。

4.新しい技術やトレンドをキャッチアップ

変わりゆく時代の中で、最新の技術やトレンドを取り入れる柔軟性は必要です。自ら学ぶほか、若手との連携や外部の専門家の意見を取り入れることで、ビジネスを常に最先端に保つことができます。

5.健康管理を怠らない

40代ともなると、健康管理がビジネスの継続においても非常に重要となります。定期的な健康診断や適切な休息、ストレス管理などを意識して行うことが大切です。

6.持続可能なビジネスモデルを考える

短期的な成功よりも、中長期的に持続可能なビジネスモデルの構築を目指すべきです。40代での起業は、その後の人生の大きな節目となるため、長期的な視点での計画と実行が求められます。

7.チーム作りを重視する

自分一人では限界があるため、信頼できるパートナーやスタッフと共にビジネスを進めることで、大きな成果を上げることができます。

8.市場ニーズを常に確認

自身のビジネスアイディアがいくら良くても、市場のニーズと合致していなければ成功は難しい。常に市場の動向やニーズをリサーチし、適切にビジネスをアジャストすることが重要です。

40代の起業はとにかくリスクを抑え、堅実に成功の確率を高めることが重要!!

 40代の起業はとにかくリスクを抑え、堅実に成功の確率を高めることが重要です。そのために、業界における立ち位置、顧客ニーズ、競合他社などの状況を整理したうえで、優位性を持てる事業モデルを綿密に設計してから始めましょう。仮に自分のアイディアに自信があったとしても、それが本当に利益につながるかを検証してから起業することが成功確率を高めることにつながります。

また40代以降の起業は既婚者であれば家族にも影響がおよぶ可能性があります。失敗した時のリスクを事前に説明して理解してもらうことはマストと言って良いでしょう。

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