起業後に事業を効率よく推進させるためには、ITツールを使う事で可能になってきます。無料で使えるツールも数多く出てきており、業務効率化を図る為には積極的に活用してきたい所です。
今回は、業務効率を上げる為のITツールをご紹介します。
目次
業務効率を上げる為のITツール
社内インフラをITツールを導入することで業務を効率よく進める事は、何かと行うことの多い起業直後には大変重要になります。主には以下についてITツールの導入を検討しましょう。
・パソコンの導入
・インターネットへの接続
・ドメインの取得
・電話番号の取得
・メールサービスの導入
・ビジネスチャットの導入
・スケジュールツールの導入
・プロジェクト管理ツールの導入
・勤怠管理システムの導入
・経費精算システムの導入
・会計ソフトの導入
・名刺管理システムの導入
・顧客管理システムの導入
上記でご紹介したITツールは、安価に導入することができ、どれも作業効率を上げてくれるサービスになります。
パソコンの導入
基本的にパソコンを購入するときに、WindowsかMac、最初に購入するのはどちらかになります。Windowsとは、Microsoft社が開発したOSのことです。Macとは、Apple社が開発したパソコンの総称のことです。 OSは「macOS」といいます。
デザイナーやSEなどにはMacが人気ありますが、はっきりした目的がないならまずは汎用性の高いWindowsがおすすめです。
(参考記事)【その他】WindowsとMac 最初に買うならどっち?
インターネットへの接続
快適なインターネット環境の整備は仕事をする上で必須になります。起業をして新たにオフィスを借りたり人を雇うとなると、新たに通信インフラを整える必要があります。
インターネットに接続するためには、通信回線とプロバイダの2つの機能が必要です。例えるなら、通信回線は道路、プロバイダは国境での出入国管理の役割をになっています。 つまり、回線は情報が流れる道を確保し、プロバイダはそれぞれの端末に、IPアドレス(Internet Protocol)というパスポートのような固有番号を振り分け、情報の出入りをコントロールするという訳です。 この2つがそろって、はじめてインターネットを使うことができます。
外出先などでインターネットを利用したい場合、モバイルWi-Fiや格安スマホとSIMをセットで購入することをお勧めします。
(参考記事)インターネット回線の開設について プロバイダの選ぶポイントとは?
ドメインの取得
ドメインとは、わかりやすく言い換えるとインターネットの「住所」。ホームページを公開する際に欠かせないものになり、ドメインがなければホームページを公開することはできません。ホームページでは、ドメインの前に「www」のような文字列(ホスト名)と、区切りの意味がある「.(ドット)」が追加されて「www.ドメイン名」という形で、私たちがよくみかけるURL(住所)となります。
ドメインには、○○.com ○○.jp ○○.co.jp ○○.net ○○.biz ○○.infoなどがありますが、日本での代表なドメインは「○○.jp」「○○.co.jp」になり、世界中で普及しているドメインは「○○.com」になります。ドメインを取得する際には「お名前.com」や「ムームードメイン」、「バリュードメイン」といったところが有名どころです。ドメインと取得することによって、会社の信用度もUPします。
(参考記事)会社名やサービス名と同じドメイン取得するメリットについて解説
(参考記事)【販路拡大】ドメインとサーバーとは?初心者でもわかるWebの仕組み
電話番号の取得
今では携帯電話でのやり取りが当たり前になったものの、社会的な信用・信頼を得るためには、会社の電話番号は必要不可欠なのです。電話番号の取得方法としては、NTTやソフトバンク、KDDIなど電話回線を引き、固定電話番号を取得する方法や東京であれば、03電話転送サービス、光IP電話、IP電話、050IP電話アプリなどがあります。
その他に、電話代行サービスという方法もあります。電話代行サービスとは、その名の通り電話のやりとり(受ける側のみ)を代行してくれるサービスです。また、電話番号も貸し出してくれます。
メールサービスの導入
メールはビジネスにおいて必須になります。プライベートで使用するメールアドレスはGmailやmsn、Yahoo!メールなどのフリーメールを使うことも多いでしょうが、起業した場合は費用がかかりますが、会社独自のメールアドレスを取得することをお勧めします。
メールサーバーについては、レンタルサーバーを用意してもいいですし、Googleやマイクロソフトなどのビジネスパッケージを活用してもよいでしょう。ウェブサイトは当面のところ必要ない、メールと基本的なサービスだけあれば十分ということであれば、G Suiteなどを活用するのもよいでしょう。
G Suiteはメールサービスだけではなく、カレンダー、ドキュメント管理など、メンバー間で簡単に共有、編集できるグループウェアです。Googleというだけあり、高機能で非常に使いやすいです。値段も1ユーザー600円ほどとそこまで高くなので、会社設立後に真っ先に必要になるメールサービスで迷ったらG Suiteを使えば間違いないでしょう。
ビジネスチャットの導入
昨今のビジネスの世界ではコミュニケーションの形が新しくなってきています。これまでは、対面、電話、メールでのコミュニケーションが主流となっていましたが、これからの仕事におけるコミュニケーション手段は、「ビジネスチャット」になっていくことは間違いありません。
ビジネスチャットとは、社内の情報共有を効率化するコミュニケーションツールで、FacebookやLINEなどの個人向けに普及したSNS・チャットサービスの仕組みや機能をビジネス用に応用したものです。顧客とのやり取りや、会社内の部署間、拠点間などのさまざまなシーンでのコミュニケーション促進やノウハウの蓄積などに活用できます。
(参考記事)新しいコミュニケーションの形「ビジネスチャット」とは?
スケジュールツールの導入
スケジュールツールはメンバーの予定を把握をしたり、自分自身の予定の管理に使えます。
代表的なのが、Googleのグループウェア「G Suite」ですが、現在、クラウドのスケジュール(タスク)管理ツールが数多くリリースされています。
プロジェクト管理ツールの導入
開発などの進捗共有や、全体のスケジュール、タスク管理など、メンバー間でのプロジェクト管理は大切です。Excelやホワイトボードで管理していく方法もありますが、どうせならいつでもどこでも確認できるマルチプラットフォームなサービスを使いたいところです。
おススメしたいのは、Backlogです。プロジェクト管理に必要な様々な機能を横断的に利用することができます。例えば、課題管理といってメンバーの担当タスクをスケジュールやメモと共に共有できたり、業務の全体スケジュールを把握するためのガントチャート、社内で情報をストックしていくためのWiki、そしてソースコードを管理するためのバージョン管理機能など、Backlogだけでだいたいのことが解決します。30日間の無料お試し期間が設定されており、スタータープランでも¥2,400/月で使用できます。
勤怠管理システムの導入
2019年4月1日から「働き方改革関連法」が順次施行されます。中小企業でまず対象となるのが、年次有給休暇の確実な取得です。10日以上の年次有給休暇が付与される全ての労働者に対し、毎年5日、時季を指定して有給休暇を与える必要があります。
起業時の勤怠管理はExcelなどでの管理や全く勤怠管理をしない企業が多いかと思います。しかし、事業拡大などを機に採用を行う場合、従業業員の人数に応じて勤怠管理の負担が大きくなることが考えられます。現在は月に数百円(1人あたり)で導入できるクラウド勤怠管理サービスがあります。
(参考記事)起業家にお勧め! 低価格で導入できるクラウド勤怠管理システム 5選
経費精算システムの導入
従来、会社の経費精算は紙が主流でしたが、紙での経費精算では、計算ミスや入力ミスや清算が多いと管理が大変など問題がおきます。こうした問題を解決するのが「経費精算システム」です。経費精算システムを導入すれば従業員は簡単に経費精算を申請できるようになります。経理部門の仕事の効率化などの生産性の向上につながります。
(参考記事)【会社の生産性向上】お勧めの経費精算システム4選
会計ソフトの導入
起業すると売上や費用・経費などが発生してキャッシュが動くようになります。売上が上がるようになると売上の発生や代金入金を帳簿に記録しなければなりません。一方で、オフィス環境を整えたり人を雇ったりと、創業時だけでも多種多様な費用が発生するので、これらも帳簿に記録しなければなりません。そして、法人にはこれらの記録を集計して、期末に決算を行い、貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)などの財務諸表を作成する必要があります。
中々、起業時に経理や総務を雇う会社は少ないかと思います。その為、社長自身がこういった記帳、財務諸表作成をする必要がありますが、Excelなどで作成しても手間がかかり、ミスもおきます。顧問税理士を雇っていれば問題ないですが、雇っていない場合は手軽に簡単に会計の効率化する為に利用したいのが会計ソフトです。起業家にお勧めなのが、弥生、マネーフォワード、freeeです。どのサービスも無料お試し期間もあるので、一度使ってみると良いでしょう。
(参考記事)起業家必見!クラウド会計ソフトとは?
名刺管理システムの導入
さまざまなビジネスシーンで名刺交換が行われることにより、毎日のように企業内の誰かが名刺を入手しています。これらの名刺は企業にとって貴重な資産です。
忙しい起業家は、「名刺交換を沢山したがどこにあるのかわからない」「名刺が溜まっているが、整理したいけど面倒くさい」といった悩みがあるかと思いますが、このような課題を解決してくれるのが名刺管理ツールです。一般的な名刺管理アプリは、カメラで名刺を撮影するだけでデータ化し、保存できる便利なサービスです。名刺をデータ化して管理することで、名刺情報を更なるビジネスにも活用できる可能性も広がります。名刺管理システムでお勧めなのが、シェアナンバー1のSansanやEightなどになります。
顧客管理システムの導入
顧客管理は、既存顧客との関係性を維持するために重要です。顧客管理をしっかりすると、顧客の購買履歴から問い合わせ履歴、担当者、マーケティング施作の反応、など日々の営業活動が分かり、顧客との関係性を維持するのに役立ちます。
従来、顧客を管理する手段として、Excelなどに入力して管理するのが主流でしたが、ITがさらに進化し、膨大な顧客情報の蓄積・管理が可能になり、顧客情報の分析結果を可視化できるようになったことが顧客中心のビジネスへ移行していっております。
顧客管理システムは、Salesforce(Sales Cloud)、Zoho(Zoho CRM)、サイボウズ(kintone(キントーン))などがお勧めです。
ネット環境が整っている「シェアオフィス」「コワーキングスペース」を選ぶのも得策
自宅以外で起業・開業を検討している方は、新たに会社用の業務スペースを検討する必要がありますが、すでに施設としてインフラが整っているシェアオフィスやコワーキングスペースを選ぶ事は得策になります。
Wi-Fiや電源など、パソコンさえあれば不自由なく仕事をすることが出来ますし、その他、電話番号貸与、郵便・宅配便受取代行、ロッカー貸し出し、コピー機など通常のオフィスと変わらないインフラが整っている所もあります。
ビジネス向けにまとめて利用できるソフトウェア「G Suite」
企業や組織がグループウェアを導入するにあたり、よく検討されるのが「 G Suite(ジー・スイート)」です。
Googleのサービスで、Google AnalyticsやYoutube、Google広告など、ビジネスにおいてもGoogleのサービスを利用している方は多いと思います。G SuiteはG Suiteのアカウントであれば、すべてのGoogleサービスで同じアカウントで利用できるため、よりシンプルに運用できるという利点もあります。
(参考記事)【起業家必見!】生産性向上の為、ビジネス向けサービスツール「G Suite」を活用しよう
仕事効率化アプリを利用しよう!
起業家は、登記や各書類手続き、融資や補助金申請などの資金繰り、営業・マーケティングなどの顧客獲得など、仕事が多岐にわたり大変忙しいです。その為、外出先やちょっとの時間も無駄にせず、仕事を効率的にこなしたいと考えている方は多いかと思います。現在、スケジュール管理アプリやご自身の事業に関連するニュースだけをピックアップできるニュースアプリ、スマートフォン内のファイルや写真をセブンイレブンのコピー機で印刷できるアプリなど仕事を効率化する為のアプリが沢山世の中に出回っています。
(参考記事)忙しい起業家の味方!外出先でも効率的な仕事を叶えるおすすめアプリ15選
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回ご紹介したのはほんの一部分です。現在、世の中には仕事における業務効率化するツールは沢山出ています。無料、安価でサービス展開しているところも多いのですが、安易に値段などで決めるのではなく、自分が使いやすいもの、継続して使っていけるものを選んでいきましょう。