成功の第一歩は資金調達から!助成金活用のポイント

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返済が必要な融資とは違い、創業時や創業後に使える返済義務のない助成金を正当に受けることで、可能性を広げることができます。

助成金のことを知ることで、起業を有利に進めていきましょう。今回は、起業時に役立つ助成金「キャリアアップ助成金」についてご紹介します。

助成金とは

助成金とは、一般的に厚生労働省所管で取扱っている給付金のことを助成金と呼び、給付の条件を満たしていれば誰でも貰うことができ、融資などとは違って、返済の必要がありません。基本的には従業員を雇用する上で社会保険に加入していることが条件となっています。種類としては約50種類ほどもあり、現在の自社の状況をみて、該当するものを申請していくことで、給付を受けられます。

一般的に、補助金は条件に当てはまったものを申請し、採択された方(事業)だけもらえる資金「難易度が高い」「もらえる金額が大きい」のに対し、助成金は条件をクリアすれば必ずもらえる資金「難易度が低い」「もらえる金額が少額」になります。

助成金の注意点

起業直後の運転資金にはできない?

補助金と同じで、すぐにお金がもらえるわけではありませんので、起業直後の運転資金にはできないと考えておきましょう。

過分な人員数を採用してしまう

ある一定の人材を採用することを要件として受給できる助成金が多数あります。事業計画書上、助成金の受給を前提として人員計画を立てているケースも多くありますが、この考えには注意が必要です。助成金の受給は1つの制度で1年に1~2回貰えるだけですが、人件費は、その後ずっと払っていく必要がありますので、よく検討していきましょう。

過分な給料額を設定してしまう

「キャリアアップ助成金」など助成金を受給できる条件として、採用する人材に一定の職位や給与額の支給を求めるものがありますので、慎重に検討していきましょう。

起業時に役立つ助成金「キャリアアップ助成金」

キャリアアップ助成金とは、有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップ等を促進するため、正社員化、人材育成、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成する制度で、助成金の中で一番メジャーなものとなります。

労働者の意欲、能力を向上させ、事業の生産性を高め、優秀な人材を確保することを目的とした助成金になります。

キャリアアップ助成金の主なコース

正社員化コース

『正社員化コース』とは、6か月以上雇用している契約社員やパート社員を正規雇用(いわゆる正社員)に登用し、さらに6か月継続雇用すると、該当者1人につき57万円(生産性要件を満たせば72万円)が支給されるというものです。契約社員を正規雇用(正社員)へのキャリアアップを検討されている場合には、もってこいの制度と言えるでしょう。

※対象:有期契約労働者等を正規雇用労働者等に転換または直接雇用した場合に助成
助成額:

・有期 → 正規:1人当たり57万円<72万円>(42万7,500円<54万円>)
・有期 → 無期:1人当たり28万5,000円<36万円>(21万3,750円<27万円>)
・無期 → 正規:1人当たり28万5,000円<36万円>(21万3,750円<27万円>)

<①~③合わせて、1年度1事業所当たりの支給申請上限人数は20人まで>

※平成304月1日年以降に制度が変更しました。

■支給要件追加項目
・(1)正規雇用等へ転換した際、転換前の6か月と転換後の6か月の賃金総額(※)を比較して、5%以上増額していること。
※賞与や諸手当を含む総額。ただし、 諸手当のうち、通勤手当、時間外労働手当(固定残業代を含む。)及び歩合給などは除きます。

・(2)有期契約労働者からの転換の場合、対象労働者が転換前に事業主で雇用されていた期間を3年以下に限ること。

賃金規定等改定コース

『賃金規定等改定コース』とは、キャリアアップ助成金の中で「有期契約社員の基本給の賃金規定等を2%以上増額し、昇給させた場合」に支給される助成金です。

すべての有期契約労働者等の賃金規定等を2%以上増額改定した場合

■対象労働者数
・1人~3人 :1事業所当たり95,000円<12万円>(71,250円<90,000円>)
・4人~6人 :1事業所当たり19万円<24万円>(14万2,500円<18万円>)
・7人~10人 :1事業所当たり28万5,000円<36万円>(19万円<24万円>)
・11人~100人:1人当たり28,500円<36,000円>(19,000円<24,000円>)

一部の賃金規定等を2%以上増額改定した場合

■対象労働者数
・1人~3人 :1事業所当たり47,500円<60,000円>(33,250円<42,000円>)
・4人~6人 :1事業所当たり95,000円<12万円>(71,250円<90,000円>)
・7人~10人 :1事業所当たり14万2,500円<18万円>(95,000円<12万円>)
・11人~100人:1人当たり14,250円<18,000円>(9,500円<12,000円>)

<1年度1事業所当たり100人まで、申請回数は1年度1回のみ>
※ 中小企業において3%以上増額改定した場合に助成額を加算
・すべての賃金規定等改定:1人当たり14,250円<18,000円> ・一部の賃金規定等改定:1人当たり7,600円<9,600円>
※ 職務評価の手法の活用により賃金規定等を増額改定した場合 1事業所当たり19万円<24万円>(14万2,500円<18万円>)を加算

上記の他に、キャリアアップ助成金のメニューとして、「健康診断制度コース」「賃金規定等共通化コース」「諸手当制度共通化コース」「選択的適用拡大導入時処遇改善コース」「短時間労働者労働時間延長コース」などがあります。

詳しくは厚生労働省の「キャリアアップ助成金」からご確認ください。

キャリアアップ助成金が受給できる会社規模

キャリアアップ助成金での「中小企業事業主」の範囲は、以下のとおりです。 ただし、資本金等のない事業主については、常時雇用する労働者の数により判定になります。

※常時雇用する労働者の数とは、2か月を超えて使用される者(実態として2か月を超えて使用されて いる者のほか、それ以外の者であっても雇用期間の定めのない者および2か月を超える雇用期間の定め のある者を含む。)であり、かつ、週当たりの所定労働時間が、当該事業主に雇用される通常の労働者 と概ね同等である者をいいます。

こちらから。

起業時に役立つ助成金「雇用調整助成金」

景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用調整(休業、教育訓練または出向)を実施することによって、従業員の雇用を維持した場合の助成金です。

起業時にこの助成金を検討することはないかと思いますが、今後、使う可能性があるかもしれませんので、情報として持っておいて下さい。

事業主の方のための雇用関係助成金の詳細はこちらからご確認ください。

起業時に役立つ助成金「生涯現役起業支援助成金」

これから起業を行う皆様、事業を開始して間もない法人事業主、個人事業主の皆様が活用できる助成金です。

概要

・1.雇用創出措置助成分
中高年齢者( 40 歳以上)の方が、起業によって自らの就業機会の創出を図るとともに、 事業運営のために必要となる従業員(中高年齢者等)の雇入れを行う際に要した、 雇用創出措置(募集・採用や教育訓練の実施)にかかる費用の一部を助成します。
・2.生産性向上助成分
雇用創出措置助成分の助成金の支給を受けた後、一定期間経過後に生産性が向上している場合に、別途生産性向上にかかる助成金を支給します。

「生涯現役起業支援助成金」の詳細はこちらからご確認ください。

起業時に役立つ助成金「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)」

若者雇用促進法に基づく認定事業主が、35才未満の対象者に対してトライアル雇用を実施する場合、1人あたりの支給額が最大5万円(最長3ヵ月)となります。

概要

職業経験、技能、知識等から安定的な就職が困難な求職者について、ハローワークや職業紹介事業者(※)等の紹介により、一定期間試行雇用した場合に助成するものであり、それらの求職者の適性や業務遂行可能性を見極め、求職者および求人者の相互理解を促進すること等を通じて、その早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的としています。

※厚生労働大臣の許可を受けた有料・無料職業紹介事業者、届出を行った無料職業紹介事業者、または無料船員職業紹介事業者(船員として雇い入れる場合)のうち、本奨励金に係る取扱いを行うに当たって、厚生労働省職業安定局長の定める項目のいずれにも同意する旨の届出を労働局長に提出し、雇用関係奨励金に係る取扱いを行う旨を示す標識の交付を受け、これを事業所内に掲げる職業紹介事業者

「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)」の詳細はこちらからご確認ください。

起業時に役立つ助成金「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)」

概要

高年齢者や障害者等の就職困難者をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して助成されます。

■主な支給要件
本助成金を受給するためには、次の要件のいずれも満たすことが必要です。
・(1)ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等(※1)の紹介により雇い入れること
・(2)雇用保険一般被保険者として雇い入れ、継続して雇用すること(※2)が確実であると認められること。

※1 具体的には次の機関が該当します。
・[1]公共職業安定所(ハローワーク)
・[2]地方運輸局(船員として雇い入れる場合)
・[3]適正な運用を期すことのできる有料・無料職業紹介事業者等
特定地方公共団体、厚生労働大臣の許可を受けた有料・無料職業紹介事業者、届出を行った無料職業紹介事業者、または無料船員職業紹介事業者(船員として雇い入れる場合)のうち、本助成金に係る取扱いを行うに当たって、厚生労働省職業安定局長の定める項目のいずれにも同意する旨の届出を労働局長に提出し、雇用関係給付金に係る取扱いを行う旨を示す標識の交付を受け、これを事業所内に掲げる職業紹介事業者等

※2 対象労働者の年齢が65歳以上に達するまで継続して雇用し、かつ、当該雇用期間が継続して2年以上であることをいいます。

「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)」の詳細はこちらからご確認ください。

起業時に役立つ助成金「三年以内既卒者等採用定着奨励金」

概要

学校等の既卒者や中退者の応募機会の拡大および採用・定着を図るため、既卒者等が応募可能な新卒求人の申込みまたは募集を新たに行い、採用後一定期間定着させた事業主に対して奨励金を支給します。
(平成28年2月10日から募集等を行い、平成29年4月30日までに対象者を雇入れた事業主が対象です。それ以降の雇入れについては、 特定求職者雇用開発助成金(三年以内既卒者等採用定着コース)の対象となります。)

「三年以内既卒者等採用定着奨励金」の詳細はこちらからご確認ください。

まとめ

社会労務士(社労士)は「人事や」「労働」の専門家です。 キャリアアップ助成金などは、比較的、活用しやすい助成金ですが、肝心の申請順序を間違ってしまえば、せっかく受給できる助成金がダメになってしまう可能性もありますので、専門家である社労士に依頼することを検討しましょう。

(参考記事)起業家必見! 今から覚えておこう「社会保険労務士(社労士)」を検討するタイミングについて

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