コンビニエンスストアはフランチャイズの定番として人気で、フランチャイズの開業に際して一度は検討されたことがあるというオーナーさんは多いのではないでしょうか。現在、24時間体制について騒がれており、今までの重労働体制からの改善も見直しが求められています。
今回は、コンビニエンスストアでの開業について解説します。
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目次
コンビニエンスストアの現状
経済産業省の商業統計では、売り場の面積が30平方メートル以上250平方メートル未満で、14時間以上営業し、飲料、食料品を扱っている小売店をコンビニと定義しています。
日本には多くの種類のコンビニがあり、代表的な会社でセブンイレブン・ローソン・ファミリーマート・ミニストップ・サークルKサンクス・ヤマザキデイリーストア・セイコーマート・ポプラ・スリーエフなどが挙げられます。
フランチャイズチェーンに加盟しない個人経営の場合、5年後の生存率は約15%ですが、フランチャイズ加盟店の場合は5年後の生存率は65%と安定感が魅力です。コンビニは飽和状態だからフランチャイズも厳しいというのは噂話であって、実際に全店売上高は10兆を超えており、年々右肩上がりの成長を見せています。コンビニの今後は若者だけでなく、高齢者を取り込んだ市場拡大を図っており、宅配事業にも力を入れて益々成長が見込まれます。
コンビニエンスストアは開業を目指しやすい?
コンビニエンスストアによって個性があり、人によって好みも分かれ、地域や場所によって顧客層が異なります。一口にコンビニエンスストアといってもフランチャイズやお店によって、店舗づくりや戦略も異なるのでひとつとして同じお店はありません。
地域に密着した親しまれるお店づくりをすることで、持続可能なお店となります。オーナーさんは小売業未経験からスタートされた方が多く、フランチャイズ本部がコンビニエンスストア経営に関する知識やノウハウを一から十まで提供してくれるので、小売業の知識や経験がなくても大丈夫です。フランチャイズの中でもコンビニエンスストアが人気があるのはしっかりしたノウハウがあり、独立開業が目指しやすいというところにあるのでしょう。
コンビニエンスストアで開業する為には加盟金などが必要
フランチャイズビジネスには「加盟金」と呼ばれる仕組みが存在します。この加盟金は、加盟者がフランチャイズ本部に支払うものです。また、初期費用には加盟金のほかにも、さまざまな名目のものが存在します。「加盟金=初期費用」ではないので注意しましょう。もちろん、開業後は毎月のロイヤリティが発生することがほとんどなので、ランニングコストについても考える必要があります。
各コンビニの加盟金は200~300万前後、ロイヤリティは40~50%になります。そして加盟金は一度支払うと返還されないです。加盟前に安易に支払ってしまうとトラブルになる可能性があります。正式に加盟を決定してから支払うことが重要です。
コンビニエンスストアのオーナーになるため資格
コンビニオーナーになる際、資格は必要ありません。コンビニフランチャイズでオーナーになる場合、各コンビニチェーンによって研修制度があるので未経験から始められます。
コンビニエンスストアのオーナーになるまでの手順
コンビニオーナーになる手順は、コンビニフランチャイズを知るために資料請求をした後、説明会への参加から始まります。
コンビニフランチャイズの説明会へ参加
コンビニのオーナーとして開業するには不安な点や確認したい点がたくさんあると思います。説明会では事業の強みやオープンまでの詳細、収入や制度などオーナーになるために重要な情報を得ることができます。資料だけではなくしっかりと不安な点を解消して開業後のイメージをつけましょう。
個別相談・面談
説明会で開業への意思が強くなったところで、説明会で聞ききれなかったことや個人的な不安点などを個別に相談することができます。また、本部によってはオーナーと直接話をさせてくれることもあるので、希望があれば申し出てみましょう。
フランチャイズ契約を締結
フランチャイズ契約を締結します。契約後にトラブルにならないよう契約内容を理解し、最終確認を行います。
研修
未経験の方でも安心してオーナーになれるように基本的には研修制度が設けられています。コンビニチェーンによって内容や期間は様々ですが約1ヶ月程度になります。
オープン
ここまでの流れを経て、ようやく念願のオープンです。大変なような気がしてしまうかもしれませんが、コンビニオーナーになり開業をする上ではしっかりと準備をして取りかかることが重要です。
上記のような流れとなります。約2~3ヶ月開業前の準備を行って、オープンまでの研修が約1ヶ月程度と言われています。その他、基本的には、コンビニ経営では店舗専従者を2名設けることが条件になっていることが多く、夫婦や親族で開業することが一般的です。しかし、最近ではコンビニ各社が1人でも開業出来る加盟プランを提供しています。
コンビニエンスストア 経営者の仕事とは?
コンビニ経営者は店長とは異なります。自身が経営者兼店長としてコンビニを経営される方も多いですが、経営する立場であるというのが大きな違いです。
コンビニ経営者の仕事は、店舗の経営と人材育成となります。店長を雇うにしても店長が従業員教育を行うとしても、まず店長を育成するのは経営者の仕事です。基本的にコンビニは24時間経営ですので、自分ひとりでできる仕事ではありません。お店を回すには従業員を雇い育成する必要があります。
当然、人が足りない時には仕入やレジ、品出しなどの仕事も行いますので、一通り作業全般も把握しておかなくてはいけません。
まとめ
コンビニのオーナーは、店長とは異なり、お店の経営がメインの仕事です。お金周りのことはもちろん、従業員の育成も重要です。コンビニ・フランチャイズは、本部のブランド力を最大限に利用できるため、成功率が高いのが最大のメリットです。そして長い歴史を持つフランチャイズビジネスだけに、開業前後のサポートが充実しています。そして、時代の流行に左右されにくいため、長く経営ができるのも魅力です。ただし、従業員の採用・育成がうまくいかないという場合でも店舗を休むことができないというデメリットがあることに注意しましょう。