「起業 専門家」で検索すると、「司法書士」「行政書士」「社労士」「税理士」が主に検索結果にでてきます。その中でも起業してから会社が継続していく上で、税理士とは長く付き合っていくことになります。税理士を選ぶポイントとは、どのようなものでしょうか。ここでは主に7つのポイントを挙げてみました。
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目次
起業する際の税理士の選び方のポイント
税理士を選ぶ場合、一般的には経験と実績で判断することが無難です。
資金調達を検討されている方は資金調達に強い、金融機関とのパイプが多い税理士を選ぶ事が得策ですし、その他、税務署による税務調査の対応が必要な場合や節税に関する適切な判断力が必要な場合など様々です。
ここでは特に起業直後の企業が税理士を選ぶポイントを挙げました。
1.起業家の対応を多く行っていること
税理士の平均年齢は60歳と言われています。法改正など色々と変化している中で、起業家と接点がなく、定型的な税務調査のみ行っている税理士だと、最新の情報に疎く、起業家自身で調べなくてはいけない事態になり、それだけで生産性が悪い状況になります。
2.価格が明確であること
税理士事務所の中には、顧問料にプラスアルファでコンサルティング費用や補助金や融資などの成果報酬など、後付けで請求する事務所もあります。最初に問い合わせた段階で、ケースバイケースの費用を確認しましょう。
起業時には出来るだけ顧問料を押さえたい所ですが、金額が安いだけで判断することはやめましょう。業務の効率を鑑みて、金額に見合う仕事をするものです。安ければ安いなりの仕事になってしまうこともあります。
3.同業種・業界の事情に詳しいこと
適切なアドバイスを受けるためには、実践的なノウハウが必要です。それを身に付けている税理士は、依頼者の事業と同じ業種・業界の顧客を持ち、サポートに当たった経験があることがとても重要です。
4.資金調達に強みを持つこと
起業時には何かと資金が必要になります。また、当初の事業計画を税理士と見直してみたところ、新たな資金需要が発覚する恐れもあります。いろいろな資金調達に役立つ制度に詳しかったり、銀行に太いパイプがあるなど、起業時ならではの資金需要をカバーできる税理士は頼りになります。融資実績や金融機関との関係性を確認しておくことも大事です。
5.情報量が多いこと
起業時にしか申請できない補助金や助成金などがあります。顧客の資金を潤すために動ける税理士であれば、補助金などの情報は掴んでいるはずです。認定支援機関であることも重要です。補助金の中には認定支援機関の税理士事務所でなければ申請できないものもあります。
※認定支援機関とは:https://vvs.vector.co.jp/posts/264/
6.コミュニケーション能力が高いこと
ただ単に話が旨いという事ではありません。相手の気持ちになれたり、何を欲しがっているのか把握したり、普段の生活の中での基本的な部分だと思いますが、コミュニケーション能力が低いと、ストレスや生産性が悪くなってしまいます。ここで重要なのは、会ってすぐに決めるのではなく、何回かやり取りをすることです。質問をぶつけてみて、回答内容や回答スピードを確認することは重要です。
7.会社設立場所から近いこと
税理士と顧問契約を結んでいる場合、税理士と定期的に打ち合わせをしたり、資料提出のために税理士事務所に足を運んだり、または税務調査で税理士に立ち会ってもらうこともあります。そういったときにはやはり、税理士事務所が近い距離にあると時間的にも費用的にもコストが抑えられるというメリットがあります
税理士との契約方法
税理士のお世話になる場合、月次単位で契約する方法と決算前の時期に限って年単位で契約する方法の2つが中心です。費用負担は月次単位の契約の方が大きくなります。
税理士に依頼しない場合、自社の誰かが納税事務を担当することになります。事務のために時間を使うことになりますが、納税に関する知識を得ることができるため、税理士を選ぶための基礎情報を得ることができます。
まとめ
上記全てに当てはまる税理士事務所は多くないかもしれませんし、すべて当てはまる税理士事務所を見つけなくてもよいです。自分の会社の目的に合ったところを探しましょう。但し、結局は人と人なので、「一生付き合っていける」と思える税理士事務所を選ぶ事が一番重要なのではないでしょうか。