起業家必読!役員報酬のルールと決め方の秘訣

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個人事業主の場合、売上から仕入れや経費を引いた残りが自分の取り分(所得)となり、自分で自由に使う事が出来ましたが、法人の場合、会社から給料を支払ってもらう事になります。給料の内、会社の役員が受け取る分が役員報酬になります。

役員報酬には決める時期などのルールがありますので、今回は「会社設立時の役員報酬のルールと決め方」についてご説明します。

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役員報酬で押さえておくべき2つのポイント

毎月の役員報酬の金額が自由に変更できると、決算前に会社の利益を調整できてしまうため、役員報酬のルールが定められています。

例えば、設立後半年間は月5万円で、その後月30万円に増額した場合、毎月同額となるのは5万円なので、超過する月25万円の役員報酬は法人税法上、費用として認められないこととなります。

・①毎月同額(定期同額)
・②役員報酬の変更は、会社設立時(期首)から3ヶ月以内のみ可能

会社設立時に決める役員報酬とは

税務上、損金として扱われる役員報酬は3種類です。

・①定期同額給与:毎月一定額を支払う
・②事前確定届出給与:事前に税務署への届け出が必要
・③利益連動給与:大企業にのみ認められている利益に応じて支払う形態

会社設立時に決めておく役員報酬は「定期同額給与」で、定款で定めておくか、株主総会で決定します。

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役員報酬の決め方

役員報酬は税務上厳しく規定されており、柔軟に変更することができません。会社設立時においては、役員報酬をしっかり規定しておく必要があります。

決め方(考え方)としては以下の通りです。

・①役員報酬を少なくし会社にお金を残すのか?
・②役員報酬の支払いを多くして税金対策に使いたいかどうか?
・③役員報酬と税金を支払った上で会社の事業継続に必要なキャッシュがあるかどうか?

会社設立後にはじめて役員報酬を決めるときの流れ

会社設立後については、下記の手順・手続きで役員報酬を決定します。

役員報酬のルールを確認する

経費(損金)として認められる範囲で役員報酬を決定します。

株主総会(社員総会)で決議を行う

株主総会(合同会社の場合は社員総会)を開催して、役員報酬の金額を決議し、会社の出資者の承認を得ます。

年金事務所に社会保険加入の書類を作成・提出する

役員報酬が決まったら、社会保険加入の手続きが必要になります。

役員が居住している市区町村へ住民税の届出をする

役員個人の住民税を会社が源泉徴収し納付する特別徴収手続きが必要になります。

まとめ

役員報酬は原則として事業年度の途中で変更する方法もありますが、基本的には変更できないと考えて決めましょう。会社として支払う法人税と個人の所得税や住民税などを全体を鑑みて考えて、不利な額とならないようにしましょう。

・設立から3か月以内に決める必要がある
・毎月同額支払う
・法人と個人とのバランスが重要

会社設立分野での専門家である、司法書士や税理士などにアドバイスを貰うのが一番間違えがない方法です。

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