ビジネスをはじめるなら知っておきたい!法人設立届出書の書き方とポイント解説

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会社設立をした時に提出が必要な書類の一つが法人設立届出書です。法人設立届出書は会社の設立そのものと、設立した会社に関する事項を知らせるための書類となります。

そこで今回は、法人設立届出書の書き方・記入方法や提出方法について解説していきます。

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そもそも法人設立届出書とは?

法人設立届出書とは、法人税や消費税といった国税を納付する法人を新たに設立したことを税務署に通知する書類になります。法人税法およびその施行規則によって、株式会社や合同会社などを含む内国普通法人等を設立した場合は、法人設立届出書を税務署に提出するように定められています。

同様に法人を設立したことを通知する届出として、都道府県と市町村に提出する「法人設立・設置届出」があります。地方自治体により書式名が若干異なりますが、法人設立後には税務署・都道府県・市町村の3ヵ所に設立届出書を提出すると覚えておきましょう。

ただし、東京23区の場合は都税事務所のみで良く、区役所への届出は不要です。なお、法人設立届出書を提出しないことによる罰則は規定されていません。提出することにより確定申告や源泉徴収に必要な書類、新設法人向け税務セミナーの案内などが受け取れます。

法人設立届出書の提出先と期限について

法人設立届出書は、税務署に提出する必要がある書類となります。提出先の税務署ですが、定款に記載した本店所在地を管轄する税務署となります。 提出の期限についてですが、会社設立(具体的には設立登記をした日から)から2ヶ月以内に提出することが必要になります。なお、提出は郵送でも可能です。法人設立届出書の届け出を済ませることで、税務署から設立した会社に向けて税金関係の書類が送られることになります。

また、税務署への提出だけではなく、各都道府県税事務所の法人事業税課もしくは法人住民税課と、市町村の法人住民税担当部署にも提出する必要があります。

ちなみに、本店所在地を管轄する都道府県税事務所の提出については、本店が東京23区の場合、会社設立から15日以内、それ以外は原則として、会社設立から1ヶ月以内に提出する必要があります。本店所在地を管轄する市役所等の提出については、本店が東京23区の場合、区役所への届出は不要になります。それ以外は原則として、会社設立から1ヶ月以内に提出する必要があります。

税務署の所在地などを知りたい方はこちらからご確認ください。

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法人設立届出書の書き方・記入方法


法人設立届の申請書様式・記載要領は下記より確認してください。様式はダウンロードできます。

国税庁|内国普通法人等の設立の届出

以下で具体的な書き方・記入方法を説明していきます。

届出の年月日・届出先の税務署名

「年月日」は、書類を作成した日ではなく、書類の提出日です。「税務所長殿」の欄には、納税地を管轄する税務署名を記入します。例えば、東京都新宿区の法人の場合、新宿税務署が管轄しているので、「新宿税務署長殿」となります。

整理番号

「※整理番号」の欄は、記入不要です。他にも「※」が記載されている欄がありますが、これは税務署側で記入する箇所なので空欄にします。

本店又は主たる事務所の所在地

「本店の所在地」とは、法人設立の際に登記申請書に記載した本店の住所のことです。「主たる事務所の所在地」は、本店以外に主となる営業所がある場合にその住所を指します。「電話番号」欄は法人の固定電話または代表者の携帯電話の番号を記載します。

納税地

「納税地」は株式会社や合同会社の場合、「本店又は主たる事務所の所在地」と同じ住所です。その場合は「同上」と記入します。

法人名・法人番号

「法人名」は登記した商号を記入します。「法人番号」は国税庁から付与される13桁の番号です。登記事項証明書に記載されている12桁の会社法人番号と異なるので注意しましょう。

代表者氏名・住所

「代表者氏名・住所」は登記した代表取締役や代表社員といった代表者の氏名と住所を記入します。

設立年月日

「設立年月日」は前述の通り、設立登記申請書が法務局に受理された日です。登記事項証明書に記載されています。

事業年度

「事業年度」は定款に記載した通りに記入しましょう。例えば、決算日が3月31日の場合「(自)4月1日(至)3月31日」と記入します。

設立時の資本金又は出資金の額

「設立時の資本金又は出資金の額」は登記事項証明書の「資本金の額」と同じ金額を記載します。

消費税の新設法人に該当することとなった事業年度開始の日

資本金の額が1,000万円以上の場合は、消費税の課税事業者になり、消費税の新設法人に該当します。この場合には、「設立年月日」と同じ日付を記入します。資本金の額が1,000万円未満の場合は、空欄にします。

事業の目的

「定款等に記載しているもの」は定款に記載した事業の目的を書きます。定款には将来行う可能性がわずかな事業を記載している場合や、事業の内容を長文で表現している場合がありますが、ここでは主な事業を簡略化した表現で書きましょう。

例えば、定款に事業の目的として「車両による貨物の配送事業」と記載してあれば「運送業」となります。「現に営んでいるまたは営むのもの」は既に行っている事業や、これから始める事業を書く欄です。「定款等に記載しているもの」と同じなら「同上」と記入します。

支店・出張所・工場等

支店、出張所、工場や本店以外の営業所、事務所があれば記入しますが、なければ空欄にしましょう。この支店等は登記をしていないものも含みます。例えば、代表者の自宅を本店として登記し、別な場所に事務所を賃借した場合には、この事務所を登記していなくても記入が必要です。

設立の形態

いわゆる「法人成り」で、個人事業主がそれまで行っていた事業を、新たに設立した法人が継続する場合には「1」に○をして、個人の所得税を確定申告していた税務署名と使用していた整理番号を書きます。法人設立に伴って新しく事業を始める場合には「5」に○をして、括弧の中に「新規開業」と記入しましょう。

設立の形態が2~4である場合の適格区分

設立の形態が1または5の場合は空欄にします。

事業開始(見込み)年月日

法人成りの場合や既に事業を開始している場合は、法人の設立年月日を記入します。店舗の開店等を準備している段階も同様です。事業を開始するのがしばらく先の場合にはその予定日を書きましょう。

「給与支払事務所等の開設届出書」提出の有無

給与を支払う予定の場合には「給与支払事務所等の開設届出書」という書類を税務署に提出する必要があり、この場合は「有」に○をします。従業員がいない場合でも、役員報酬を支払う予定があれば同様です。給与を支払う予定もなく、役員報酬もしばらくゼロとする場合は、提出は不要であり「無」に○をします。

関与税理士

顧問契約を結んだ税理士や同程度の関与がある税理士がいる場合はその税理士名を記入しましょう。法人の内部事情を把握している税理士がいる場合、税務署は法人の運営状況について代表者ではなく、税理士に質問したり確認したりすることがあります。この欄はそのためのものです。関与税理士がいなければ空欄にします。なお、数回相談をした程度の税理士は、関与税理士に該当しません。

添付書類等

以前は登記事項証明書の添付を求められましたが、2017年4月以降は不要になりました。原則として定款の写し等のみを添付すれば良いので、「1」に○を付けます。

その他の添付書類として、株主名簿や開始貸借対照表(法人設立時点の貸借対照表)を求められる場合があります。必要かどうかは株主や出資の内訳等によるため、判断ができない場合は税務署に確認しましょう。

税理士署名

「税理士署名」は、この届出書を税理士や税理士法人に作成してもらった場合に、その税理士等が署名する欄です。自分で作成した場合には空欄にします。

法人設立届出書に添付する書類について

法人設立届出書の提出について、一緒に下記の4つの書類の添付が必要になります。

・定款(コピー)
・登記事項証明書
・株主名簿
・会社設立時貸借対照表

定款は、会社で保存している定款をコピーして提出すれば結構です。また、会社の登記簿謄本は法務局で会社設立手続きが完了したら法務局で取得しておきましょう。

株主名簿と設立時の貸借対照表には決まった書式はありませんが、下記参考にExcelなどで作成しましょう。

貸借対照表の左側は会社が資産をどういう状態で持っているのかを記載して、右側にはその資産をどうやって集めたのかを記載します。資産とは会社がお金をどういう状態で持っているのかを表し、負債とは返さないといけない借金のことです。

そして、法人設立届出書に添付する書類を提出時に備え、下記の順番に並べておきましょう。

・法人設立届出書
・定款(コピー)
・登記事項証明書
・株主名簿
・会社設立時貸借対照表

控えを必ず作成し、会社に保存する

法人設立届出書を作成する際は、すべての法人設立届出書について「提出用」「控え用」の2部を用意し忘れないでください。控えは、受領印が押された状態で返却されます。その控えは、銀行口座の開設などで必要になるので、しっかりと会社で保存しておきましょう。

提出方法について

提出方法としては、直接提出(受付時間:平日の8時半~17時)と郵送する方法があります。郵送する方は、控えを返送してもらうために切手を貼った返信用封筒も封入するのを、忘れないようにしましょう。

まとめ

今回は、法人設立届出書の提出先や提出するための書類について解説しましたが、法人設立届出書は提出期限が2ヶ月以内と決められています。法人設立届出書の届け出が遅れても特にペナルティはありませんが、法人の青色申告の申請などが間に合わなくなり、メリットを受けられなくなる可能性がありますので、早めに提出するようにしましょう。

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