飲食店経営の鍵を握る指標!FLコストとFL比率を解剖

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飲食店には色々と経営指標がありますが、その中でも重要なのがFLコストFL比率という経営指標です。FLコストとFL比率という経営指標を活用すれば、お店が儲かっているかを確認したり、売上目標の目安が分かり売り上げ目標が設定しやすくなります。飲食店経営に重要な経営指標を理解し、店舗経営に役立てていきましょう。

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FLコスト/FL比率とは?

FLコストとは、F=food(フード)(原価、材料費)、L=Labor(レイバー)(人件費)を足した費用のことを指します。そして、売上高に占める材料費と人件費の割合がFL比率です。

FL比率は、一般的に50%~55%程度が一般的な目安となります。もう少し細かくみていくと、Fコストは30%以内、Lコストは20%以内が一般的な目安の数値と言われています。

但し、これはあくまでも一般的な目安です。もちろん、それぞれのお店の状況や業態により最適なFL比率は異なります。ただし、通常このFL比率が60%を超える場合には、材料のロス(廃棄損)や過剰な人員の配置等がないか、メニュー構成やスタッフの配置・シフトなどについて見当し直す必要があります。

材料費率を下げると言うことは、材料の質を落とすと言うことではなく、材料の廃棄ロスを少なくする、材料の代替可能な・効率的使用が可能なメニュー構成を考えるなどと言った努力をすると言うことです。

また、人件費率を下げると言うことは、単に人を減らすと言うことではなく、時間帯別の客数を把握したうえで適正なスタッフ数を確保し、ムダのないシフトを組むことが重要です。

その他、FLRコストという指標もあり、F=food(フード)(原価、材料費)、L=Labor(レイバー)(人件費)にR家賃(R=Rent)を加えたものです。FLR比率については70%を超えないようにすれば、利益を確保しながら飲食店を経営することができると言われています。

あくまでも目安になる指標ですが、このFLコスト・FL比率を管理することは、お店の実際の状況を数字で把握するうえで最も重要な課題の一つですので、このFLコスト・FL比率の管理には注意してみていきましょう。

みはこちらから。

参考:業態ごとのコスト配分について

前述で、FL比率は、一般的に50%程度、FLR比率を70%を超えないようにするとお伝えしましたが、当然、業態ごとにコスト配分は変わってきます。

フード重視型

フード(原価、材料費)にコストをかけて、サービスにコストを抑えた業態になります。

主にバイキングやハンバーガーショップなどで、食材や料理にコストをかけても、リーズナブルな価格で提供できるメリットがあります。一方で、作業工程や少人数でお店を回す工夫が必要です。

サービス重視型

サービス(人件費)にコストをかけて、フード(原価、材料費)のコストを抑えた業態です。

主にスナックやバーなどで、接客サービスやお店の雰囲気などで売上、集客を上げていきます。

立地重視型

立地(家賃)にコストをかけて、フード(原価、材料費)やサービス(人件費)を出来るだけ抑えた業態です。

主に大手飲食チェーン店などで、お店のブランド力で売上げ。集客を上げていきます。FCは別ですが、初めての飲食店開業者は固定費が負担になりますので、資金的に余裕がなければ難しい業態です。

まとめ

FL比率は、そのお店が儲かっているのかを判断する指標の一つになります。

FL比率は50%程度が一般的な目安となるため、50%以上になっていたら利益率が低いお店ということになります。つまり、儲かっていないお店に陥っている可能性があると判断できます。

当然、業態ごとに多少の比率は変わってきますが、数値化して現状把握し、コスト、比率を意識しながら飲食店を経営していきましょう。

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